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中医火神派 李可老中医医案翻訳 その41

李老中医 危急重症難病治療経験
その41

十一、産後に誤用した開破による変病
  張秀珍、女、30歳、鉄工場家族。1987年10月12日初診。三月下旬二度目の妊娠で一人の女の子を産んだが、心の中は抑鬱で不快、また差別を受け悲怒交錯して加わり、食欲不振・自汗・胸悶・喘急が暫く続いた。瓜楼枳実半夏湯を服したところ喘ぎで歩くこともできなくなり、更に不眠・心悸が増して身心が動揺した。安易に医者は養血帰脾・補心安神を20剤余り服用させたが無効なだけでなく、寒熱往来や全身皮膚麻木、折れんばかりの腰痛と臍下の動悸、甚だしい時には気が上攻した。少腹は閉脹してまるで妊娠しているように鼓腸し、顔色は蒼白で艶なく、脈の上は寸にまで達せず下は尺にまで及ばず、舌淡紅少苔。この症は情志の病変があるといえども結局は、産後の気血大虚で衛外の固摂を失ったため自汗が半月も止まらなかった。続けて現れた少食・胸悶や喘などのその本は、肺気虚により輸布の失調や中気虚による運化の失調、さらに腎気虚による納気の不能に属し、いたずらに開胸破気を用いたため気虚が極まり下陥となってしまった。故に上に現れれば息切れが続き、下に現れれば少腹が妊娠の様に張れる。時が経てば肝虚となり収斂失調し、腎気の固摂を失い冲脈は下焦を守れず時々上奔する。心腎の交済ができないため不眠動悸や身心が動揺する。五臓が同時に虚となるので、肺は皮毛を主どるため全身の肌膚は痺れる:肝の疏泄が太過となるので寒熱自汗となる:腎元が消耗するので折れんばかりの腰痛となる。補気升陥と定め斂肝固腎を急とする:
  生黄耆45g、知母20g、柴胡・升麻・桔梗各6g、紅参10g(打ち砕き小さな塊にして呑む)、山茱茰肉90g、腎四味120g、生竜骨・牡蠣各30g、炙甘草10gを3剤。
  10月15日二回目の診察では、不眠と痺れを除いて諸症状はすべて治った。なお臍下の動悸不安を感じるのに、紫石英・活磁石を加えて固鎮冲脈し上下を程よく治め、当帰で養血和血して3剤服用後ようやく癒えた。

十二、月経痛の痼疾
  馬金枝、女、25歳、結婚後5年不妊。彼女は月経痛を患い多くの医者に診てもらい、服用した薬は数百剤にのぼるが無効であった。その症は月経の3日前から少腹が墜脹絞痛し始め、日一日と甚だしくなり寝床を転げ回り、冷や汗でびっしょりとなり四肢は氷の様に冷たくなって頭痛と生唾を吐き、とてもひどい大病を患っているかようで月経4日目になって楽になる。月経量は少なく色黒で塊が多い。顔色は黒暗で眼の周囲・山根・唇の色も黒い。脈沈緊指を打つほどで、舌の辺尖は瘀斑で満ちていた。証は寒凝胞宮に属し、寒は収引を主どるので通じざれば即ち痛む。かつ病程はすでに10年以上経過し病は血絡深くに入り、既に痼疾となっているので癒えにくい。当帰四逆加呉茱茰生姜湯合少腹逐瘀湯を加減し、開冰解凝・逐瘀通経する:
  当帰45g、炙甘草・赤芍各30g、肉桂・細辛・呉茱茰(洗)各15g、通草・川芎・没薬・炮姜各10g、桃仁 20g(研)、紅花・土元(シャ虫)、炒小茴香各10g、失笑散20g(包)、柴胡15g、丹参30g、炮甲珠6g(研磨し末にして黄酒にて冲服)、鮮生姜10大片、大棗12枚。
上薬を月経前3剤服用し、月経の前兆が現れたら直ぐに3剤を連続して服用し、それを2カ月連続して服用する。
  1980年1月3日二回目の診察:二か月合計上薬12剤を服用し、今月の月経は順調で黒塊屑を甚だ多く下し月経痛は半分ほどに減った。翌月月経前の痛みは止み、月経に臨んで張痛は軽微で耐えられるほどになった。その時の診察では顔色は紅潤光沢があり、山根・唇の黒色はどちらも消えていた。ただ歯茎の隅が薄黒く見え:折れんばかりの腰痛で立ち座りに耐えられない、脈中取では緩で舌上に瘀斑の淡い痕が少しある。原方の桃仁を減じて10gとし、腎四味120gを加え毎月の月経が始まったら3~5剤連続して服用し、月経が終われば停薬するようにして連続2カ月服用する。
  翌年の春、路でばったりその祖母と会って、上薬を10剤服用後には全て良くなり現在妊娠中であると知った。

十三、寒症の盆腔炎
  耿淑珍、女、33歳、草橋村農婦。1983年8月27日初診。少腹の両側が痛み拒按、黄帯下が流れ汚臭がする。婦人科検査では子宮前屈、生化学検査:白血球19500、中性球80。診断は慢性盆腔炎の急性感染症で、中医診療に転院し治療。
  診察では脈遅細、58拍/分、舌淡胖水滑。胃中から酸腐様を吐き腰膝は冷痛し、精神疲労と嗜睡して顔色は化粧しているように嫩紅。婦人科の診断は急性盆腔感染とあったが、患者の症状は異なり中上の気化無権だけでなく、浮陽飛越して載陽の危険な症が現れている。もしみだりに清熱利湿の剤を用いればたちまちの間におかしくなるのを免れ得ない。少腹逐瘀湯合四逆湯加党参・雲苓・澤瀉・鶏冠花各30g、附子15g、油桂3g(研磨し粉を冲服)、浮遊した火を元に帰す引火帰原で、3剤。
  9月14日二回目の診察:上薬3剤服用して化粧をしたような赤味は消え腹痛も止み、帯下は減り食欲も出て、両目に力が戻り話す声もはっきりして、脈は滑数、94拍/分。正気が戻ってきたので薬性が平の清熱解毒薬・蒲公英60gを加えて清化する。
  11月14日に患者は幼子を連れて腹瀉の治療にやってきたので、以前の病を尋ねてみると二度目の診察の処方を服薬後すっかり治って、野良仕事の繁忙期と家事労働に十分耐えることができたという。

  注釈:炎症に対しての治療は当に人によって異なる。“炎”の字を火の上に火が加わると理解してはいけないし、血液検査値が高いことを自分勝手に判断し苦寒攻瀉を用いてはならない。体質稟賦の差異によって血液検査値が高いといえども、証が虚寒に属する者も少なくない。この農婦は8人家族で子供6人、労働力少なく生活困窮し労倦内傷により病気となったから、正気が先に虚となり、故に寒化・虚化が多い。《金鑑》外科に“膏梁は営衛を過剰に変え、粗末は体の気血を貧しくする”とある。古代中医はすでに疾病の個体特異性を認識していた。権力のある官僚や大金持ちの商人と困窮する人民とでは、同じような病を患うにしても病機転帰が明らかに同じではない。前者は膏梁濃味の肥った羊や美味しい酒を欲しいだけ食べ、無病のところに補を進めると必然的に営衛壅塞となり、病は化熱化毒が多くなってその患う瘍疽には攻や瀉が宜しい:後者は満ち足りた食事もできず身に纏う衣類も十分でなく、糠を呑み菜食するだけなので、労倦が内を傷つけ正気が先に虚となり病邪が内陥しやすく、凡そ患う瘍疽は補托が当てはまり、少なくとも攻伐を用いることは慎みが必要で、脾胃の保護を以って第一に必要なことである。即ち適度な攻をする時も同様に、病に当たれば直ぐに止め正気を傷つけてはならない。
  中医の“証”はすなわち疾病における主要矛盾の集中点で、内在する素因の“人体形気盛衰”を包括したもの。“証”に対して薬を使い“証”が解ければすなわち病は除かれ、一切が何の障害もなくすらすらと解決する。中西医結合の現状から見ると、ある幾つかの地方ではなお西医診断をして中医の薬を用いている。現代医学の確定診断された病に対して、中医はただ良馬を探し求める計画の通りに、番号通りに座席に着かせれば万事好都合なのである、故に度々失敗してしまう。中西結合させ“労せず成果を受ける”ことは絶対にできない。西医確定診断の病に対して中医は独立思考が必要で、真相がはっきりせず対応策がとりにくいことを根掘り葉掘り追求して深く分析解明する、この様な才能は中医の特色を体現し、“人”の情・病機をうまい具合に合わせて治療効果引き上げている。
                                       続く

by sinsendou | 2011-11-30 11:22 | 中医火神派①~50

マイケル登場

【マイケル登場】

多摩プラーザに住む次女が、捨てられていた子猫を三匹拾って、そのうちの一匹が昨夜我が家に連れてこられました。

やんちゃな甘えん坊で
名前は『マイケル』 オス 3か月。

名付け親は次女です。


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by sinsendou | 2011-11-28 12:32 | その他

麗しの島 台湾旅行記 179 豪爵大飯店その2

【豪爵大飯店】

ロビーから奥のレストランへ
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右側にあるエレベーターエントランス
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奥のレストラン

宿泊客にはバイキング形式の朝食券が付いてきます。

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by sinsendou | 2011-11-26 13:16 | 麗しの島 台湾①~487

斎藤一人 人生の問題がスーと解決する話

斎藤一人
人生の問題がスーっと解決する話


この本は、斎藤一人さんの弟子10人の中のひとり、小俣和美さんがお書きになったものです。














この本の読みどころは

たった30秒で実現するびっくりする「答え」

● ハッピーなお金持ちになる話が13話
  ――もう「迷わない」で成功できます!
● 「しあわせの選択肢」が驚くほど増える話が7話
● ツイてる人にとことん愛される話が5話
● ハッピーでリッチな家族になる話が10話
● 平凡な人生を「ツイてる人生」にパッと変える話が8話

by sinsendou | 2011-11-22 11:13 | おすすめの本①~

中医火神派 李可老中医医案翻訳 その40

李老中医 危急重症難病治療経験
その40

八、流産の前兆
  (一)
  張×娥、23歳、某工場女工。1967年10月7日急診。妊娠2カ月、昨晩就寝後に少腹が灼熱そして痛み、明け方の5時に出血し7時間経っても滴り止まず、出血色は鮮血で煩熱と口苦し、折れんばかりの腰痛と動悸がして落ち着かない。脈弦滑数、120拍/分、舌紅少苔。節度のない房事によって冲任脈を損傷し、相火が妄動したため胎漏下血となった。冲任脈は腎肝に隷属し、腎は受胎の本であり脾は統血と載胎を主どるので、今血熱妄行すると胎気を損傷することになるが、幸いまだ堕胎には至っていない。摂血を以ってその気を俊補し、滋陰清熱し固胎する:
  生黄耆60g、当帰・白芍・九地・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・煅竜骨牡蠣・阿膠(別に化)・苧麻根・白朮各30g、黄芩炭15g、桑寄生・川断炭・杜仲炭・菟絲子・塩補骨脂各30g、艾叶炭・炙甘草各10g、三七3g(研末にて冲服)、胡桃(打)4枚。
煎じて取った濃い汁600mlを3回に分け3時間に1回服用。
  8日朝再診すると、昨晩12時に2回目の薬を服用した後出血は止まり、動悸・腰痛もまた治った。脈斂、尺部弱。顔色は艶のない蒼白に変わり、舌上には薄白苔が出始めたが食欲不振なので、原方から九地・竜骨牡蠣・黄芩・三七を去り、三仙炭各10g、姜炭5gを加え3剤を服用させるとすっかり癒えて、そのまま順調に産み月を迎え一人の男子を出産した。
  
  注釈:本方は当帰補血湯を以って生黄耆を重用し紅参を加えて、補気摂血を以って載胎となす;膠艾四物から川芎を去り滋陰養血・止血を以って安胎となす;寿胎飲(桑寄生・川断・菟絲子・阿膠)合青蛾丸(杜仲・塩補骨脂・胡桃)は補腎益精で冲任脈を固め固胎となす;白朮・黄芩は安胎の聖剤で善く血熱妄行の胎漏下血を治す;苧麻根は止血安胎の専門薬で三七は止血に最も優れている、これら諸薬を相合して陰虚内熱・血熱妄行の胎動下血に対して投薬すれば特効がある。出血多き者は保胎と発育を正常にするため、止血後に泰山盤石散(紅参・黄耆・当帰・白朮・九地・白芍・川断・砂仁・糯米・炙甘草)に紫河車・魚螵膠蛛・亀鹿膠を加え粉にしてカプセルに充填し1回6粒、一日2回連続して服用すれば固本できる。

  (二)
  和平、22歳、双泉峪村農民。妊娠2カ月、1987年10月14日朝突然出血して止まらず、出血量多く色は淡、気喘し四肢は涼、少腹隠痛墜脹し腰痛にて寝返りもできず、食欲は少なく胃酸が湧きあがり顔色は萎黄で艶なく、舌淡で歯痕があり脈数かつ弱、120拍/分。聞いて判ったことは生まれつき体が弱く訳もなく歯茎から出血した。これは先天不足に属し、腎の封蔵が失われ脾陽が虚衰したため、摂血載胎ができない。
  生黄耆45g、酒洗当帰身・酒炒白芍各25g、紅参30g(別に弱火でゆっくり煮る)、三仙炭・姜炭・醋艾炭・柴胡・蘇梗・砂仁・荊芥穂炭各10g、阿膠20g(化入)、煅竜骨牡蠣各30g、桑寄生・炒川断・菟絲子(酒泡)・青蛾丸各30g、炙甘草10g、白朮30g(黄土炒焦)、三七3g(研末冲服)。
煎じて取った濃汁600mlを6回に分け3時間毎に日夜連続して2剤を服用。山茱茰肉100mlを煎じた濃汁をお茶代わりに飲む。
  10月15日二回目の診察:腹痛と出血はすでに止まり食欲も出てきた。脈滑弱80拍/分。まだ腰痛・気短・畏寒を感じる。泰山盤石散から九地・黄芩・糯米を除き紫河車・鹿茸・鶏内金・焦三仙・魚螵膠蛛・亀鹿膠を加え粉にして一回3gを一日2回服用する。上薬を合計3か月弱服用して体質は改善し、順調に産み月を足して無事女の子を出産した。胎動下血は脾の不統血に属す者が一番多く、この型の患者は飲食を運化できないだけでなく薬力の運載も難しい。故に煎じた薬剤を少量ずつ何回服用させる方法が適していて、薬物の血液濃度が保持され病人の消化吸収によく穏やかに奏功する。この型は全ての寒涼滋膩・清熱止血などの品を用いてはならず、一旦滑瀉が出現するとそれは必ず堕胎となってしまう。ブログ上程 その39)

九、習慣性流産
  某炭鉱長の妻、37歳。その時生育を深くは考えず、すでに三人の女の子が生まれていたがどうしても子供が欲しくて、妊娠しては堕胎など繰り返し4回流産をした。1970年10月再び妊娠し、某老医は男の子であると断じ、ただ滑胎がすでに痼疾となっているので保全が難しいということで、ついに余に治療を求めた。聞けば以前4回の流産は、その間隔が最長で半年、最短で70日と判った。今回はまだ妊娠して60日、時として少腹に冷痛・閉脹・肛門の墜脹を覚え、咳き込むと尿漏れし小便多く、折れんばかりの腰痛と夜中に悪夢が多く、目の周りと唇の周囲は色黒く、舌辺尖に瘀斑がある。脈遅渋、58拍/分。色々な症が多く現れているが、瘀阻に属し気虚下陥と腎元不固を兼ねているとわかる。患者は妊娠しては堕胎し、堕胎後直ぐに坐胎補剤を服用したが胞宮の古傷がまだ回復していないだけでなく、積もった瘀血も化瘀されずに瘀の根源となってしまった。この妊娠は砂州の上に7階建てのビルを建てようとするようで、どうしてそれができようか?冲任脈や腎の督脈はすでに傷つき、また胞宮は瘀阻して胞胎の栄養が行き届かず、故に3カ月経たずに必ず堕胎してしまう。病の根源はすでに明らかで、すなわち活血化瘀の法を以って佐とし、益気運血と温陽固腎の中にある。人参黄耆を重用して益気運血し、寿胎丸・青蛾丸・膠艾四物の養血を以って冲脈任脈を養いそして固腎壮胎し、附子・肉桂で命火を養い、少腹逐瘀湯・坤草・澤蘭叶・桃仁・紅花は積瘀を温化し胞宮が栄養を得られるようにすることで胎児の安全を保つことができる。この治法は聞く人を驚かすほど実に危険である。すなわち疏方は、原因の分析と解明を合わせて情況を斟酌して患者に供せられなければならない:
  生黄耆90g、紅参15g(別に弱火でゆっくり煮る)、寿胎飲・青蛾丸各30g、坤草・当帰各30g、赤芍20g、川芎10g、失笑散20g(包)、附子・油桂・没薬・炒小茴香・姜炭・細辛・醋炒艾叶・桃仁・紅花・澤蘭叶・炙甘草各10g。
二度煎じて均等に混ぜ、一日に3回服用すること10剤、もし順調に3か月の堕胎期を過ごすことができれば、その後毎月の初めに3剤を連続服用し産み月まで続ける。
  時を経ずして余は騙されて入獄し1971年秋に釈放された。患者夫婦は消息を尋ねて、わざわざ我が家へ来て余に慰問と感謝の気持ちを表した。聞けば患者は指示通りに薬を服用したおかげで、妊娠中を通して安胎を得られ順調に一人の男の子を出産し、その子が今年27歳になった。その理論の本義をもとにして意義を引き延ばすと、それほど長くない胎萎を治し、妊娠後腹中で死んだ胎児が3か月も出なかったなどを治した。活血化瘀の法は益気運血・滋補冲任を佐とし、温養固腎の諸法を適切にうまく使うことさえできれば、妊娠中の疾患に対してもただ無害なだけでなくかえって奇効があることが判る。もし妊娠に禁忌である千古の戒律を打破しなければ、以上の諸疾患はきっと永遠に治る時期がこないはずだ!“死なないのには訳があり、だから死なないのだ”病があればすなわち病を防ぐように、証があればすなわち用いる薬があり、《内経》の指導思想は永遠に臨床の指南針である!

十、帝王切開産後二便閉結
  沙峪村王秀玲、30歳、婦人科に入院の患者、1984年3月10日会診。3月8日に帝王切開にて出産後急に腹脹し、横になることもできず二便閉結してすでに3日。血色素6g、顔色は蒼白で灰色に近く、声低く息も微かで眼も開けようとはせず、脈芤大無秩序で腹は小さな瓶の様に鼓腸し胸の近くまでせり出していた。導尿や浣腸もみな無効。放屁もなく按じても中は空虚で、病歴を再確認するとすでに3回妊娠しているが、いずれも子宮収縮せずにこれで3回帝王切開している。患者は死にたがるほど腹脹が急で、頻繁に大便の通りを要求した。しかし大きな腹の中は空虚で純粋な気虚不通に属し、いたずらに通利をもち用いればその死を早めるだけである。塞因塞用で多量の補中益気湯を投与すると、大気は一転し諸症状は自ら癒えた。
  生黄耆60g、紅参15g(別に弱火でゆっくり煮る)、白朮30g、当帰30g、柴胡・升麻・陳皮・炙甘草各10g、真木香・沈香・油桂・砂仁各1.5gを研磨粉末にして冲服、葱白3寸、鮮生姜5片、大棗10枚を2剤。
  3月14日二回目の診察:薬を1剤服用すると直ぐに頻繁な放屁へと転じ、腹脹は消えて二便は通じ食欲は増進して乳汁が出始め、2剤服用後にはもう通常と変わらないようになって、血色素は7gにまで上昇した。原方から陳皮を5gに減らし後ろの4味を去り、元肉(竜眼肉)10gを加えて3剤服用後には血色素が10gまで上昇し退院した。すべて気虚失運には生黄耆を必ず大量に用いる。かつて治療した老婦人で、57歳、山医二院外科で直腸がんの手術を行ったあと、7日間小便不通で少腹が妊娠のように鼓腸し、呼吸は急で喘いだ。上方の生黄耆を120gとし、上方から後ろの4味を除いたのち砂仁を潰した汁と冲服し、加えて麝香0.5gを2回に分けて冲服、さらに呉茱茰・油桂各5gを削って粉にして臍の中に填入し、細い艾灸で40分すると通じた。
                                         続く

by sinsendou | 2011-11-18 12:10 | 中医火神派①~50

麗しの島 台湾旅行記 178 豪爵大飯店その1

『豪爵大飯店』は、台北市内を南北に通る「松山路」と東西に通る「農安街」の交差点から、「農安街」を西に向かって行くと最初の交差点の右角に建っています。
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ここが正面入り口。
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入って左手にチェックインカウンターがあります。
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右手には待合スペース。
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by sinsendou | 2011-11-14 11:00 | 麗しの島 台湾①~487

中医火神派 李可老中医医案翻訳 その39

李老中医 危急重症難病治療経験
その39

八、流産の前兆
  (一)
  張×娥、23歳、某工場女工。1967年10月7日急診。妊娠2カ月、昨晩就寝後に少腹が灼熱そして痛み、明け方の5時に出血し7時間経っても滴り止まず、出血色は鮮血で煩熱と口苦し、折れんばかりの腰痛と動悸がして落ち着かない。脈弦滑数、120拍/分、舌紅少苔。節度のない房事によって冲任脈を損傷し、相火が妄動したため胎漏下血となった。冲任脈は腎肝に隷属し、腎は受胎の本であり脾は統血と載胎を主どるの で、今血熱妄行すると胎気を損傷することになるが、幸いまだ堕胎には至っていない。摂血を以ってその気を俊補し、滋陰清熱し固胎する:
  生黄耆60g、当帰・白芍・九地・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・煅竜骨牡蠣・阿膠(別に化)・苧麻根・白朮各30g、黄芩炭15g、桑寄生・川断炭・杜仲炭・菟絲子・塩補骨脂各30g、艾叶炭・炙甘草各10g、三七3g(研末にて冲服)、胡桃(打)4枚。
煎じて取った濃い汁600mlを3回に分け3時間に1回服用。
  8日朝再診すると、昨晩12時に2回目の薬を服用した後出血は止まり、動悸・腰痛もまた治った。脈斂、尺部弱。顔色は艶のない蒼白に変わり、舌上には薄白苔が出始めたが食欲不振なので、原方から九地・竜骨牡蠣・黄芩・三七を去り、三仙炭各10g、姜炭5gを加え3剤を服用させるとすっかり癒えて、そのまま順調に産み月を迎え一人の男子を出産した。
  
  注釈:本方は当帰補血湯を以って生黄耆を重用し紅参を加えて、補気摂血を以って載胎となす;膠艾四物から川芎を去り滋陰養血・止血を以って安胎となす;寿胎飲(桑寄生・川断・菟絲子・阿膠)合青蛾丸(杜仲・塩補骨脂・胡桃)は補腎益精で冲任脈を固め固胎となす;白朮・黄芩は安胎の聖剤で善く血熱妄行の胎漏下血を治す;苧麻根は止血安胎の専門薬で三七は止血に最も優れている、これら諸薬を相合して陰虚内熱・血熱妄行の胎動下血に対して投薬すれば特効がある。出血多き者は保胎と発育を正常にするため、止血後に泰山盤石散(紅参・黄耆・当帰・白朮・九地・白芍・川断・砂仁・糯米・炙甘草)に紫河車・魚螵膠蛛・亀鹿膠を加え粉にしてカプセルに充填し1回6粒、一日2回連続して服用すれば固本できる。
  (二)
  和平、22歳、双泉峪村農民。妊娠2カ月、1987年10月14日朝突然出血して止まらず、出血量多く色は淡、気喘し四肢は涼、少腹隠痛墜脹し腰痛にて寝返りもできず、食欲は少なく胃酸が湧きあがり顔色は萎黄で艶なく、舌淡で歯痕があり脈数かつ弱、120拍/分。聞いて判ったことは生まれつき体が弱く訳もなく歯茎から出血した。これは先天不足に属し、腎の封蔵が失われ脾陽が虚衰したため、摂血載胎ができない。
  生黄耆45g、酒洗当帰身・酒炒白芍各25g、紅参30g(別に弱火でゆっくり煮る)、三仙炭・姜炭・醋艾炭・柴胡・蘇梗・砂仁・荊芥穂炭各10g、阿膠20g(化入)、煅竜骨牡蠣各30g、桑寄生・炒川断・菟絲子(酒泡)・青蛾丸各30g、炙甘草10g、白朮30g(黄土炒焦)、三七3g(研末冲服)。
煎じて取った濃汁600mlを6回に分け3時間毎に日夜連続して2剤を服用。山茱茰肉100mlを煎じた濃汁をお茶代わりに飲む。
  10月15日二回目の診察:腹痛と出血はすでに止まり食欲も出てきた。脈滑弱80拍/分。まだ腰痛・気短・畏寒を感じる。泰山盤石散から九地・黄芩・糯米を除き紫河車・鹿茸・鶏内金・焦三仙・魚螵膠蛛・亀鹿膠を加え粉にして一回3gを一日2回服用する。上薬を合計3か月弱服用して体質は改善し、順調に産み月を足して無事女の子を出産した。胎動下血は脾の不統血に属す者が一番多く、この型の患者は飲食を運化できないだけでなく薬力の運載も難しい。故に煎じた薬剤を少量ずつ何回も服用させる方法が適していて、薬物の血液濃度が保持され病人の消化吸収によく穏やかに奏功する。この型は全ての寒涼滋膩・清熱止血などの品を用いてはならず、一旦滑瀉が出現するとそれは必ず堕胎となってしまう。
                                   続く

by sinsendou | 2011-11-10 11:30 | 中医火神派①~50

麗しの島 台湾旅行記 177 富霸王猪脚その2

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ここ数年、定宿にしている『豪爵大飯店』(ハウチエダイファンディエン)です。
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一泊2400元(約6000円)。

「桃園国際飛行場」からリムジンバスの飛狗バスで台北市内に行くとき、最初の停留所「徳恵街」で下車し歩いて4~5分くらいの処に位置しています。

昨年の11月から「羽田国際ターミナル」がオープンし、「羽田」から台北市内の「松山飛行場」へのフライトが始まりとても便利になりました。

「松山飛行場」からはタクシーで民権東路を通り、松江路と吉林路の間の小道を右折すれば、農安街との交差点にホテルはあります。

所要時間は、ものの10分もかからないくらいです。

「桃園国際飛行場」から1時間もかけて市内入りをした時を考えると隔世の感があり、ずいぶん便利になったものです。

ホテル8階からの夕焼け空。
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by sinsendou | 2011-11-06 14:33 | 麗しの島 台湾①~487

中医火神派 李可老中医医案翻訳 その38

李老中医 危急重症難病治療経験
その38

七、重症妊娠悪阻
(一)
  耿巧珍、27歳、核桃洼教師。1983年11月9日初診:妊娠4カ月で緊急入院となった病人で、激しい咳喘と嘔吐が日夜止まらず50日目で内科に入院して既に10日間になる。すでに脱水防止の補液を与えられてはいるが、依然として病状は重症でまだ危機を脱していない。内科での確定診断は①肺結核②妊娠悪阻脱水。
  直ぐに診察すると、患者はしばしば嘔気し食物が入ると直ぐに吐き、咳とともに白い痰や涎を吐く。四肢は痩せて細く顔色は萎黄で艶なく、脈は微・細・急、160拍/分。煩渇するが水を入れても吐く。両目は虚ろで入院室から2階の診察室まで喘ぎ言葉を発することができず、舌は紫暗。虚損が長期にわたり妊娠期の鬱怒で、肺・胃・肝の三経気逆となり升ばかりで降がなく、恐れることは暴脱の心配がある。救脱を先ず為して温肝降逆を以って佐とする:
  紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・山茱茰肉・生半夏・代赭石粉・炙枇杷叶各30g、旋覆花(包)・呉茱茰(洗)・炙甘草各15g、鮮生姜30g、姜汁20ml、大棗10枚を1剤。
濃く煎じて少量ずつ何回も頻繁に服用させる。
  11月10日二回目の診察:咳・吐き気は8~9割減り食べることができるようになった。煩渇舌紅、脈微・細・急、144拍/分。喘・汗はまだ止まってはいないので、まだ危険区域から離れてはいない、救脱が必要である:
  紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・山茱茰肉・生半夏・芦根・代赭石粉各30g、麦門冬15g、五味子10g、炙甘草15g、鮮生姜30g、姜汁10ml、2剤。
  11月13日三回目の診察:咳・喘・吐みな癒えた。しかし体に力が入らず精神疲労があり、脈細数で力あり、120拍/分。腰痛し少腹の墜脹がある。腎は受胎を主どり永らく損なわれたものがまだ戻ってはいない、堕胎の心配があるので益気固腎し救脱する:
  代赭石粉・生黄耆・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)各30g、腎四味各30g、姜汁10ml(混入)、大棗10枚、胡桃4枚(打)。
  11月17日四回目の診察:脈急144拍/分。腰痛・腹脹が治ったといっても気血は極めて虚で、便溏や脾気下陥があり救脱が必要である:
  生山薬60g、山茱茰肉・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・生牡蠣粉各30g、白芍・炙甘草各15g、2剤。
  11月21日五回目の診察:脈細数120拍/分。ようやく食欲が出てきて自分自身の感覚も良好となった。しかしまだ十分に元の様に回復していないので、軽視することはできない。
  生黄耆・山茱茰肉・生牡蠣粉・腎四味各30g、紅参15g(別に弱火でゆっくり煮る)、白芍15g、生山薬60g、炙甘草15g。
  上方を連続3剤服用させると脈98拍/分。11月24日に退院し、我が家に帰り養生する。張錫純氏の来复湯は確かに脱神の危救を援ける剤である。

(二)
  煤運会社総経理師趙丁輝の弟の嫁、28歳。1965年7月25日救診。妊娠2カ月にして激しい嘔吐が35日も続き、夫に付き添われ養生のため帰郷した。天津から霊石までの旅は疲労を伴い、脱水状態となり眼窩は落ち窪み、気喘と多汗で水さえも受け付けず、脈細で細い糸状。生半夏・茯苓・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・鮮生姜各30g、炙甘草15g、姜汁10mlを混入し濃く煎じ、小量を何回も服用させると1剤で癒えた。

(三)
  樹脂工場女工孫月珍、26歳。1980年3月18日、妊娠45日で強烈な吐き気で水さえ飲めず、床に伏して起きられず既に半月、痩せて呼吸は短く少腹墜脹し、折れんばかりの腰痛と休まず続く左肋骨刺痛、脈滑、降逆和胃、疎肝理気、補腎固胎と定める:
  代赭石末・生半夏・生山薬・酒帰芍・桑寄生各30g、柴胡・枳殻・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・蘇梗・姜竹茹・旋覆花(包)・陳皮・炙甘草各10g、川断・菟絲子各15g、鮮生姜30g、姜汁20mlを濃く煎じ人参汁・姜汁を混入しゆっくり飲ませ2剤にて癒える。

(四)
  平遥推光工場女工王改英、26歳。1979年3月18日妊娠40日で強烈な吐き気が一月余り、お粥さえ食べられないので治療を求める。顔色萎黄で痩せて精神疲労し、いわれなく怖がり常に誰か後ろから付いてくるように感じている。加味温胆湯を与える:
  野党参・代赭石末・生半夏・朱茯神各30g、旋覆花(包)・枳実・竹如・拮紅・胆南星・炙甘草各10g、鮮生姜30g、姜汁お猪口2杯を混入し3剤服させると全て癒えた。

(五)
  侯秀蓮、妊娠2カ月で嘔吐酸苦は37日、便は乾燥し口苦咽乾目眩し両耳が塞がれているようで聴力減退。顔面は時として暴熱が上冲し脈沈弦数、舌紅中根黄色。和解肝胆・降逆和胃とする:
  柴胡・黄芩・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)各15g、生半夏・代赭石末各30g、旋覆花12g(包)、鮮生姜30g、姜汁お猪口2杯(混入)、大棗10枚を濃く煎じてゆっくり服用させると1剤で癒えた。

  注釈:生半夏は止嘔の要薬であり同量の鮮生姜を加えればその毒を消し、妊娠悪阻患者千例以上を治療した経験から確かに、杯ほどで癒えてしまうほどの効き目がある。40数年間で生半夏を3t以上用いたが一例の中毒もない。半夏は妊娠禁忌薬でありまた妊娠悪阻の特効薬でもあり“死なないのには訳があり、だから死なないのだ”どうして喉に詰まるからと云って食べるのを止めることができようか!
                                            続く

by sinsendou | 2011-11-03 16:28 | 中医火神派①~50



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