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麗しの島 台湾旅行記 176 富霸王猪脚その1

『富霸王猪脚』
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お店の前には、「お持ち帰り」の人々が待っています。
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店内は、お昼時とあってかなり混んでいるようです。
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by sinsendou | 2011-10-30 16:33 | 麗しの島 台湾①~487

中医火神派 李可老中医医案翻訳 その37

李老中医 危急重症難病治療経験
その37

四、結核性包塊型腹膜炎

  王秀清、女、30歳、郵便局職工。1983年8月9日、その年15歳、嘔吐腹痛でその母が患者腹を揉んだところ下腹部に明らかな隆起が発現し、中には硬質の塊があって、省一院での超音波検査ではT・B性包塊型腹膜炎と実証された。包塊は恥骨連合上4cmの所に17cm×16㎝の大きさである。その母が云うところによると、患者は生冷の物を好んで食べ、喉が乾けば冷たい水を呑み、未だに月経が始まっていない。顔色は萎黄で脈弦渋、舌淡で歯痕がある。女子は二七で天癸に至るが、この患者は発育が良好ですでに月経開始年齢に達している。生冷の過食によって寒痰が胞宮に凝集し有形の癥結を形成した。温経化痰で逐瘀通絡し、月経が通じるのを待てば癥結は自ら消える。
  生黄耆45g、当帰・丹参各30g、赤芍15g、川芎・桂枝各10g、茯苓30g、桃仁・紅花・牡丹皮・炮姜・没薬・白芥子(炒って研)・三棱・我朮・木香・甘草各10g、失笑散20g(包)、炒小茴香15gを7剤。
  8月16日二回目の診察:腫塊は少しずつ軟らかくなったがまだ縮小してはいない。原方に大黄6g、醋鼈甲30g(打・先煎)、土元10gを5剤。
  8月22日、腫塊は1/3ほど縮小したが同処方に党参30gを加え再び5剤服用させる。
  8月26日三回目の診察:また1/2まで縮小したがしばしば攻破を用いたため、気分は虚となり臍下は安定せず食欲不振、精神疲労し折れんばかりの腰痛、脈細無力。化瘀を以って佐とし益気扶元する:
  生黄耆30g、当帰20g、紅参(別にとろ火でゆっくり煮る)・霊脂・桂枝・桃仁・牡丹皮・赤芍・川芎・土元・柴胡・炙甘草各15g、炒小茴香15g、腎四味120g、茯苓・炒麦芽各30g、鮮生姜5片、大棗6枚、胡桃4枚(打)。
隔日1剤を10剤。
  10月22日、その母が患者と共に家に来て喜んで報告したところによると、薬を全部服用し終わり6日後に初潮が来潮し塊は全て消えた。

五、重症結核性腹膜炎
  
  王桂蘭、女、35歳、汾局電工場交換員。1967年6月28日、荷物運搬用の小車に乗せられて来院。汾局医院の診断は結核性泛発性腹膜炎で、一月余り入院しストレプトマイシン治療をワンクール終えたが効果なく、段々と起き上がることもできなくなってしまった。閉経して2カ月、顔色は蒼白で艶がなく眼の縁は落ち込んで潮熱盗汗があり、呼吸が短く息が不足し胃酸がこみ上げ胃の調子が悪く、一日に僅か水餃子を二三個しか食べられず、ストレプトマイシン中毒性の難聴になってしまった。腹満は板の様に硬く疼痛し触られることを嫌った。脈細・渋、舌胖淡で歯痕あり。証は寒凝下焦、血瘀閉経に属す。少腹逐瘀湯合海藻甘草湯を以って温経散寒、軟堅散結、扶正化瘀し治とする。
  当帰30g、桂枝・川芎・紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・失笑散(包)・姜炭・没薬・土元各10g、炒小茴香・赤芍・漂海藻・生甘草各15g、鮮生姜5片、大棗6枚、全虫12只、蜈蚣1条削って粉にして冲服、7剤。
  7月16日二回目の診察:腹の脹痛は大変少なくなり時に放屁が出る。食欲は増し毎日300gほど食べられるようになり、潮熱盗汗はすでに止まった。下腹部は臍の周りの手の平大の塊以外は軟らかくなった。抗結核要薬の猫爪草50gを加え10剤。
  7月17日三回目の診察:患者は歩いて診察を受けにきて、顔色は紅潤でしかも一日に600gも食べることができるようになった。臍の周囲もすでに軟らかくなったが、まだ疼痛拒按はある。少腹と乳房に閉脹感を覚え陰道には分泌物が出現したが、これは月経が通じる前兆である。成行きを見てうまく導くように原方から海藻・甘草を去り、坤草(益母草)・丹参各30g、柴胡・澤蘭叶・桃仁・紅花各10gを加え10剤。
  8月1日四回目の診察:月経があり紫黒塊屑状の瘀血を甚だ多く下し、脹れていた腹はすでに以前の様に柔らかくなった。月経後に精神疲労、気力なく腰が折れるように痛んだ。長患いは腎を傷つけ気血ともに虚となるので、補中益気湯加腎四味各30gを5剤服用後、健康を回復しまた一人の女性が生き返った。

六、多嚢卵巣による不妊

  霊石農行職工郭霞、女、34歳、2000年10月4日初診:結婚後10年間不妊で色々な医者を求めて多くの治療をしたが無効であった。1996年春に山医二院婦人科で腹腔鏡検査を受け“多嚢卵巣”と診断され、また輸卵管造影で“左輸卵管梗塞”が現れ、現代の各種療法はどれも無効となった。どの頑症痼疾にも必ず特別の原因がある。そこで詳しく話を聞くと、その母が患者7ヵ月半の時につまずき倒れ胎動して早産となり、幸い一命を取りとめたが虚弱で多くの病に罹り、これは先天の不足で生殖系統の発育不足が主因である。腎は生胎の本であり腎虚ならば生殖できない、現代医院が生育不能と断定したのも道理である。また加えて保養もせずに生冷のものを好んで食べ、月経期にも関わらず冷水にて足を洗い、そのため寒が任脈に侵入し痛経を患うこと18年を経過した。平素から腰が折れる様に痛み、臍中が硬い板の様に冷痛し、少腹の両側が固定刺痛して白帯多く清稀である。月経は毎月遅れその色は黒豆汁の如くで、塊屑や膠漆状の汚物を含み、顔には蝶形の褐色斑があり脈沈渋・舌辺尖には瘀点や瘀斑で満ちている。上の症状に基づき、先天の腎気不足や冲任虚寒で、湿痰死血が胞宮に凝結して癥瘕となった。方は以下の如く:

  1.培元固本散:古代の河車大造丸をまねて、先天を再造する効果がある。血肉有情の品で先天の腎気を補い以って本を治し、虫類が入絡捜剔し温経化瘀滌痰を以って標を治す:
  紫河車・坎気(臍帯)・茸片各50g、蛤蚧5対、海馬30g、蛇床子・大三七各100g、紅参・霊脂・琥珀・土元・水蛭・炮甲珠・全虫・蜈蚣・白芷各30g。
合わせて削り細粉にして一日に3g、熱い黄酒にて服用する。
  2.当帰四逆加呉茱茰生姜湯の奇経直入を以って、開冰凍解し沈寒痼冷を破り、桂枝茯苓丸・少腹逐瘀湯を合わせて任脈を温めながら通じ、緩やかに癥瘕積聚を消す:
  当帰・桂枝・赤芍・白芍各45g、丹参・坤草・劉寄奴・通草各30g、茯苓45g桃仁泥・牡丹皮・炒小茴香・川芎各15g、失笑散(包)20g、呉茱茰・細辛・炙甘草各20g、企辺桂(後下)・没薬・白芥子(炒研)各10g、鮮生姜45g、大棗25枚。
水1500mlを加え、弱火で600mlを煮取り、一日に3回に分けて服用、10剤。
別に炮甲珠60g、麝香2gを削って粉にして20包に分け、中薬と一緒に朝晩1包ずつ熱い黄酒にて冲服し、この対薬で至れり尽くせりの性の穿透攻破を以って、病巣を真っすぐ攻めれば嚢腫は消え瘀積はなくなる。
  10月25日二回目の診察:上薬を7剤服用すると腹内が雷の様な音がして、頻繁に放屁があり腹脹は消え痛みも止んだ。月経は滞りなくめぐり下る汚濁は黒血塊が甚だ多くなって、それとともに月経痛は癒え少腹も柔らかくなって、白帯は消失し食欲は増大した。ただ腰痛が酷く僅かに気怯を覚える。月経後は当に益気補虚と温養肝腎をせねばならない。生黄耆60g、当帰30g、紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・霊脂各10g、制腎四味・川断・熟地・蛇床子・山茱茰肉・茯苓・老鶴草・決明子各30g、蒼朮・白朮各15~30gを毎月の月経後に15剤服用。
  2001年元旦三回目の診察:
上法を大きな加減をせずに2カ月連続服用することで、顔面の褐色斑と舌上の瘀斑はきれいになくなり少腹も温かくなった。今日月経が予定日を過ぎて16日になってもなく、左三部脈滑大で僅かに吐き気と酸っぱいものを食べたがった。尿検査を行うと妊娠反応が陽性で、そのまま順調に女の子を出産した。

  注釈:月経後に半月ほど服用した方中に老鶴草・決明子各30gがあるが、これは先輩の叶橘泉先生が不妊症を治療した経験方である。病理機序は不明なれども用いてみると多くの奇効がある。老鶴草は筋の強ばりを除き骨を丈夫にし、風寒湿痺を治す、また《雲南本草》に“婦人が月経中に寒邪を感受し、月経不調や腹脹腰痛や受胎不能を治す”と記載されている。決明子は明目の要薬であり肝腎に有益で、冲脈は血海を為し、任脈は胞胎を主どるとされ、この冲・任は肝腎に隷属するので、これらは皆受胎と関係がある。かつ用法は月経後に半月の連続服用する、即ち重点は補虚にあり以って排卵を促すのであって、意図は通利にあるのではない。

                                           続く

by sinsendou | 2011-10-26 11:43 | 中医火神派①~50

麗しの島 台湾旅行記 175 四平街市場

松江路長春路の角に『六福大飯店』がありますが、そこの裏一帯に『四平街市場』(スーピンチエ・シーチャン)と呼ばれて人々で賑わう一角があります。

正式名は『四平陽光商圏』と言います。

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おいしい店を探す簡単な方法は・・・・?

それは店の前に順番待ちをしている人の多さでだいたい判ります。

今回も、そんなお店を見つけました。
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by sinsendou | 2011-10-22 14:48 | 麗しの島 台湾①~487

中医火神派 李可老中医医案翻訳 その36

李老中医 危急重症難病治療経験
その36

二、巨型膵腺嚢腫

  劉文我の娘小婷、16歳、1991年車輌事故で脾が破裂。手術後5日目に腸捻転が発生し、二度目の手術後一カ月、左上腹部に膨隆が現れ左肋骨下は刺すように痛み、抑えると波浪感があってそれが日増しに増大する。気が塞がり胸悶し、脹れて横に寝られず呼吸もできない。腫れ物の左は鋭く突き出て上は12番目の肋骨から下は鼠蹊部の上方まで、その出っ張りはまるで妊娠様の如くである。県医院の外科は開腹検査し管を挿入し吸引するつもりだが、余に治療を求めた。腫れ物は外傷に由来し必ず絡脈の損傷であり、死血の集積が癥を形成して湿痰となったのである。复元活血湯が良く打撲損傷や肋骨下に流れた悪血をなおす;桂枝茯苓丸は癥瘕積聚に有効な処方であり、先人の知恵より以下の一方:
柴胡15g、当帰30g、赤芍25g、甘草・大黄・酒香附・紅花・澤蘭叶各10g、丹参30g、桂枝・桃仁泥各15g、茯苓45g、牡丹皮15g、肉桂・蘇木・猪苓・澤瀉・木香・枳殻各10g、炮甲珠6g(研磨して冲服)、2回水煎しそれに黄酒2両を均等に混入し、さらに沸騰煎じたものを2度に分けて服用する。
薬を1剤服用したところで天津から電話があり、天津医学院付属医院外科に赴いた。CT検査によって確定診断は膵腺嚢腫16.5×22㎝で手術摘出が決まった。専門家の会診で患者の失血過多による不測の事態を考慮し、調養恢復をもう一度再考してもらうように意見した。やっと霊石に帰ってきたが、往復で疲れ込んでしまい気虚の出現はこの現象を支えきれない。原方に紅参・霊脂各10gを加え3剤服させると、二便は滞りなく出て腹中からは音が聞こえ頻繁に放屁し、小便は特に多量に出て大変緩やかになり横になって寝られるようになった。連続して9剤、合計12剤を服用したら、あれほど盛り上がって大きいわだかまりが消えてなくなった。晋中一院に赴き再度CT検査をしたが腫物は消失し全快した。

三、子宮筋瘤
  
  林業局幹部家族の燕能荷、44歳、1983年7月13日初診(問診番号009319)。晋中二院の婦人科検査で子宮筋瘤(9×8㎝)と診断され、あとで心配がないように手術切除を意見される。患者は怖くなり、ただそれだけで来診した。腹診をすると少腹が妊娠5カ月ほどの大きさに脹れ、臍下に拳大の円形腫れ物がある。月経痛は5カ月で毎月の月経は不調、月経色は黒く粘調で血塊甚だ多く滴り続け、延々10日以上も止まらず月経期は酷く脹れて絞痛がある。顔色は暗く舌淡紅、脈弦。有刑の癥瘕で既に一日の猶予もなく、桂枝茯苓丸加虫類を与え取り除くためにゆっくり攻める:
桂枝・桃仁・牡丹皮・赤芍各15g、茯苓45g、柴胡・紅参(別にとろ火でゆっくり煮る)・霊脂・土元・甘草各10g、貝母15g、生水蛭・炮甲珠各6g、蜈蚣2条を粉にして黄酒にて冲服を10剤。
  8月11日二回目の診察:前回投与した桂枝茯苓丸は癥積をゆっくり攻め、紅参・霊脂は扶正化瘀し、虫類が絡脈に入り削り落す作用をして、10剤進めたら少腹の膨隆状態が大きく減り、腹の張りもすっかり緩くなった。今ちょうど月経期であるが腹痛はなく、黒い塊が少しだけで脈沈滑、舌色暗、成行きをみてうまく導く通経化瘀が治である:
桂枝15g、茯苓45g、赤芍25g、桃仁・牡丹皮各15g、益母草・当帰須・丹参各30g、柴胡・酒香附子・澤蘭叶各12g、川牛膝30g、甘草10g、生水蛭・炮甲珠各6g、蜈蚣2条、を粉にして黄酒にて冲服、鮮生姜5片、大棗10枚。
  8月16日三回目の診察:上方を続けて3剤服用し月経は順調になり、瘀血塊は甚だ多く出て少腹の妊娠の如くの状態も消えて、腹痛もすでに除かれた。最近は白帯が多く脈舌も以前の様になった。初診方に生山薬30g、車前子10g(包む)を加えて与える。
  8月31日四回目の診察:少腹は普通の人の様に平らで軟らかくなったので丸剤で緩やかに攻める:
桂氏茯苓丸各30g、当帰須・土元・貝母・炮甲珠各30g、太子参60g、霊脂30g、生水蛭15g、蜈蚣30条を10gの蜜丸にして一回一丸、一日三回服用。
  9月16日五回目の診察:丸薬を服用して半月、当院にて超音波検査したところ子宮は5×8×5㎝で筋瘤は消失していた。1984年3月15日に再び超音波検査を実施したところ子宮は6×5㎝で正常であった。1984年5月まで、上記の方法で子宮筋瘤17例を治療し、唯一外省患者の情況不明を除き、皆治癒を得た。凡そ瘀積重は顔色暗黒で眼の周りが黒っぽく口の周りも紫暗で、手足心・前胸・後背が発熱するときは血瘀発熱であり、酒大黄10~15gを加え服用させ、三五日で熱が退けば大黄を除く、これは即ち大黄ジャ虫丸の意である。正虚には党参・霊脂を加え、虚が甚だしければ紅参を用いる。4種の虫類薬は軟堅散結し化瘀力が強い。生水蛭は破瘀するための第一要薬で、瘀血を破りしかも新血を傷つけない。瘤体の大小が判別でき病程が長い時には3~6gを用いる。炮甲珠の穿透走竄性はすべてに行き届いていて、凡ての血瘀血凝をみな開くことができかつ白血球作用を高め、体を補いながら攻める不思議な働きで無駄がない。任脈は肝に隷属し血瘀の者は必ず気が滞るので、柴胡を加えて肝気を疏達する。貝母は消痰軟堅し病程を短縮する。また卵巣或いは輸卵管嚢腫は、多くは胞宮瘀阻・寒湿凝聚からで、余は桂枝茯苓丸合五苓散に温陽化湿の油桂を加えて治す。もし少腹がしょっちゅう絞痛する時は、多くは寒凝に属すから呉茱茰15gを加えれば、直ぐに肝経血分に入り破冰解凍するので、更に速く効果が出て収まる。加えて子宮専薬の益母草は丹参・澤蘭叶と協力して、子宮血の循環を強め炎症性の滲出物の排泄と吸収を促進し、炮甲珠の透達嚢腫と五苓散の利水を加えれば、多くは半月以内に治癒させることができる。清熱解毒薬は慎重に用いねばならず、もし不当に用いれば反って寒湿が凝結し化すことができない。

                                      続く

by sinsendou | 2011-10-14 12:08 | 中医火神派①~50

麗しの島 台湾旅行記 174 台北101その9

【台北101ビルの地下食堂】

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by sinsendou | 2011-10-10 11:59 | 麗しの島 台湾①~487

『後藤田正晴の遺訓』

『後藤田正晴の遺訓』
ランダムハウス講談社 1680円(税込)


現代の政治屋に比べて本物の政治家だったように思われる。

特に危機管理に関して、国民のことを考えそして実践した。

今の政治家を自任している人たちに、爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい。

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by sinsendou | 2011-10-06 13:56 | おすすめの本①~

中医火神派 李可老中医医案翻訳 その35

李老中医 危急重症難病治療経験
その35

(四)
  曹金花、30歳、県供給販売会社家属、1983年7月25日来診。出産時に出血過多で、産後も出血が一カ月半も続き、血色素6gになった。乳が少なかったので経験方の滋乳湯(黄耆・当帰・知母・元参・炒王不留・炮甲珠・六露通・絲瓜絡・七孔猪蹄2只)2剤服すと、3日目より下痢が35日続き、胃痛胸やけ消化不良、四肢の冷え、脈遅細(56拍/分)。顔色は晄白、唇・指・舌は淡白で艶がなく、一日に3回以上下痢をする。最近10日間は更にひどくなり明け方にも必ず下痢をして、脱肛して戻らず子宮さえも脱垂した。証は脾の不統血に属し、陰損が陽にまで及び、寒涼滋膩剤の誤投が酷く脾陽を傷つけ、それが下焦の元陽にまで毀損を及ぼした。四逆湯と三畏湯を合方して一部を取り除き与え、補火生土することで以って誤投薬を救う:
附子15g、姜炭・三仙炭・炙甘草・紅参(別にとろ火でゆっくり煮る)・霊脂各10g、油桂6g(研磨し冲服)、赤石脂30gを2剤。
  8月1日二回目の診察では、温腎助陽が進み頻繁だった下痢は止み、食欲も以前の様になった。処方を改め補中益気湯の人参・黄耆を増量し、霊脂・姜炭・三仙炭・油桂小量冲服・赤石脂・山茱茰肉を10剤連用させた。半月後血色素は上昇し12gとなり、脱肛と子宮脱垂も同時に癒えた。
注釈:滋乳湯は中医界では常用の増乳と通乳の経験方である。北方の名医張錫純氏の創薬である。原方の主治は“気血虚によって乳少ない或いは経絡に瘀の者”。方中で黄耆・当帰を多く用いてはいるものの、知母・元参などの苦寒や猪蹄の寒中滑瀉は、とりわけ脾虚の者には宜しくない。とくに純虚の症候を以って本に経絡瘀阻がなく、そこに甲珠・六路通・王不留などを用いれば徒に気血を傷つけるだけである。本例は産後の出血がなかなか治らず、明らかに脾陽虚衰に関連し陰血を統摂できていない;食が入って消化しなければ気血に化生できずに、病が衰弱する原因である。医者が昔の人の成方を運用するにあたり時と場合に応じて方法を変えることを知らなければ、純虚の証に寒涼滋膩及び通絡の諸品を誤投し、脾陽を酷く傷つけ脾気下陥を招き、変証を生じさせることとなる。腎陽へ損及が長引けば関門は閉じず、五更泄瀉となる。これによってわかることは、専方専薬の運用には弁証が必要である。弁証が必要なだけでなくなお弁薬も必須で、必ず病機に適合する方薬の使い方や当を得た取捨選択によって、病を治して人を救うという目的を達成することができる。猪蹄の下乳は歴代の医家がみなその効果をほめたたえている。現代の実験研究でも豊富な蛋白質・脂肪・炭水化物・カルシウム・リン・鉄などの元素を含有していることが証明されている。ただしその性は涼であるから、生痰を助長し寒中滑腸の弊害があり、その様なことのない人に用いられる。余の臨床体験によると、凡そ素体が強く脾胃は健康で、しかし生活貧困で栄養不良のため乳が少ししかでず、または軽微な炎症があって乳腺が通じないときに用いて非常に奇効があった。もし素体が陽虚で脾胃が虚弱ならば、服用すれば反って害が現れるので慎重にしなければならない。

(五)
  南関鉱三教食堂炊事員李清香、23歳。1983年9月産後の無乳により来院。病歴を訊くと、産後すでに70日の間食事が進まない、それは産前に飲食不節し、さらに産後3日りんご半分とトマトを1個、肥った肉の塊を数個食べてから、すぐに胸が痞えて塞がり時として涎を吐き、臍がグルグルして痛み悪漏があったが既に8日も大便がない。腹は減るが食べることができない、食べ物が入ると少しばかり便意を覚えるが胸郭が塀の様になる。産後に生化湯を服用してはおらず、婦人科の診断では子宮収縮不良であった。脈弦有力、舌辺尖は瘀斑で満ちている。病は産後の敗血未浄と瘀阻胞宮、かつ傷食が中宮に積滞したことによる。改訂生化湯合半夏瀉心湯・小陥胸湯を合わせて加減し、温経化瘀と行気消導を以って治とする:
益母草・当帰各30g、川芎・桃仁・紅花・黒姜各10g、澤蘭叶12g、生半夏・瓜萎根・党参各30g、焦三仙・酒黄芩各10g、霊脂15g、姜汁炒川黄連5g、炙甘草10g、沈香3g(研磨汁冲服)、鮮生姜10片、大棗10枚、黄酒・童便各1杯(混入)、3剤。
3剤を服すと悪漏が順調に流れ、膿血や腐肉状の物を甚だ多く含んだ便を下したら、胸の痞えがとれて食欲は増進し、乳の治療をしなくとも乳汁が湧き出るほどになった。
                               続く

by sinsendou | 2011-10-02 12:22 | 中医火神派①~50



「抗老化」いつまでも若くありたい。それを実現する漢方薬が「鹿茸大補湯」です。   毎週日曜日を定休日とさせていただきます。
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胸の痛みと心臓病①~⑮
胃腸病 ①~⑰
食欲不振①~⑬
胃の痛み①~⑱
胃のつかえ①~⑬
腹痛①~⑬
便秘①~⑧
身近な病気 下痢①~⑨
腰痛①~25
ひざの痛み①~⑪
痛風①~③
肥満①~④
腎の働きと病気①~⑱
こじらせると厄介な膀胱炎①~⑩
頻尿①~⑩
排尿困難①~⑦
相談しにくい夜尿症①~⑥
冷え性①~⑨
不妊①~⑧
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月経痛①~⑦
月経不順①~⑲
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