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カテゴリ:免疫①~( 191 )

免疫 その150 バランスの乱れによる病気 その9

免疫 その150 
バランスの乱れによる病気 
その9

アレルギーになる人ならない人 その2

 皮膚でⅠ型アレルギーが起こるとどうなるでしょうか。

 皮膚の肥満細胞が放出する化学伝達物質によって皮膚の毛細血管の透過性が上がれば、皮膚は赤くなり、また腫れあがります。

 また化学伝達物質が皮膚の神経を刺激すればかゆくなります。

 いわゆるこれが「じんましん」です。

 腸でもⅠ型アレルギーが起こることがあります。

 ある食べ物の成分に対してIgEが作られて、やがて腸粘膜の肥満細胞によって化学伝達物質が放出されると、腸の周りを取り囲む平滑筋が収縮します。

 すると下痢や腹痛を生じます。

 これが「食物アレルギー」です。
















by sinsendou | 2018-04-20 00:00 | 免疫①~

免疫 その149 バランスの乱れによる病気 その8

免疫 その149 
バランスの乱れによる病気 
その8


アレルギーになる人ならない人


 前回では花粉症を例にとってⅠ型アレルギーの仕組みをお話してきましたが、アレルギー体質という言葉があるように、一部の人で免疫戦争が泥沼化してしまう人は、そもそもなぜなのでしょうか。 

 その理由の1つとして、免疫反応にブレーキをかけるサプレッサーT細胞の働きが人によっては弱いことが考えられています。

 サプレッサーT細胞とは、マクラファージやB細胞によって提示された抗原断片を捕まえて興奮するヘルパーT細胞が、自分で自分を攻撃する反応を起こらないように抑える働きをもつT細胞でした。

 サプレッサーT細胞の働きが弱まると、興奮した2型ヘルパーT細胞との力関係、あるいは前回お話したように1型ヘルパーT細胞と2型ヘルパーT細胞の力関係が崩れることだけがアレルギーの原因ではありませんが、細胞同士のバランスのとれた関係がからだにとって重要であって、そのバランスが崩れてしまうと病的事態を招くということは間違いないでしょう。
















by sinsendou | 2018-03-30 00:00 | 免疫①~

免疫 その148 バランスの乱れによる病気 その7

免疫 その148 
バランスの乱れによる病気 
その7


 また化学伝達によって毛細血管の透過性が上がると、タンパク質や細胞が血管外にしみ出し、鼻の粘膜が浮腫んでしまいます。 鼻がつまるのは、そのためです。

 花粉症に効くといわれる目薬や鼻炎用の薬には、このヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン剤が入っています。

 抗ヒスタミン剤は血管や神経の細胞にある結合部分に先回りして、自分が結合することでヒスタミンの邪魔をします。

 そのため、ヒスタミンが肥満細胞から分泌されてもアレルギー反応が抑えられるのです。

 しかしながら、抗ヒスタミン剤だけではアレルギー反応を完全には抑えられません。

 なぜなら、アレルギー反応を仲介する化学伝達物質がヒスタミンだけではないからです。
















by sinsendou | 2018-03-23 00:00 | 免疫①~

免疫 その146 バランスの乱れによる病気 その5

免疫 その146 
バランスの乱れによる病気 
その5


Ⅰ型アレルギーを引き起こす犯人 その2


 今まではB細胞が抗体を発射して、異物を排除するところまでしかお話ししていませんが、実は免疫の壮大な劇はまだまだ繰り広げられていたのです。

 さて、2型ヘルパーT細胞の司令を受けて発射されたIgEは、肥満細胞(マスト細胞)という細胞に拾われます。

 肥満細胞は、皮膚や気道粘膜や腸管粘膜のすぐ下に広く分布している細胞で、中に比較的大きな顆粒を持っています。

 その顆粒の中にはヒスタミンやセロトニンといった秘密兵器、すなわち化学伝達物質が隠されています。 

 肥満細胞は、同じ抗原が侵入してくると拾ったIgEをフォークのように使い捕まえて秘密兵器である化学伝達物質を放出します。

 さて、その化学伝達物質は何を引き起こすのでしょうか?

 次回は、花粉症を例にとってご説明いたしましょう。
















by sinsendou | 2018-03-09 00:00 | 免疫①~

免疫 その145 バランスの乱れによる病気 その4

免疫 その145 
バランスの乱れによる病気 
その4


 Ⅰ型アレルギーを引き起こす犯人


 前回、免疫反応の司令官でもあるヘルパーT細胞には2種類あることをお話ししました。

 1つはマクロファージやキラーT細胞を元気づけたり、IgG型の抗体を発射させる1型ヘルパーT細胞(Th1)、もう1つはIgE型の抗体を出させる2型ヘルパーT細胞(Th2)です。

 Th1とTh2はそれぞれ異なるサイトカインを出しています。

 たとえばTh1はインターフェロンガンマというサイトカインを出してB細胞にIgG型の抗体を、一方Th2は、インターロイキンガンマというサイトカインを出してB細胞にIgE型の抗体を発射させます。

 また、Th1とTh2とは仲が悪くお互いの働きを邪魔し合います。

 たとえばTh2細胞が出すインターロイキン10というサイトカインは、Th1細胞の働きを邪魔し、一方、Th1細胞が出すインターフェロンガンマは、TH2細胞の働きを邪魔するのです。

 そして、このようなTh1細胞とTh2細胞の力関係がなぜか崩れてTh2細胞が勝ってしまうと、B細胞はIgE型の抗原を優先的に発射するようになります。

 このIgE型の抗体こそが、花粉症などのⅠ型アレルギーを起こす主役ともいえるのです。
















by sinsendou | 2018-03-02 00:00 | 免疫①~

免疫 その144 バランスの乱れによる病気 その3

免疫 その144 
バランスの乱れによる病気 
その3


 ここまでは今までお話ししてきた免疫反応と同じなのですが、実は免疫反応の司令官であるヘルパーT細胞には少なくとも、2種類あることが知られています。

 1つはマクロファージやキラーT細胞を元気づけたり、B細胞にIgE型の抗体を発射させる1型ヘルパーT細胞(Th1)です。

 もう1つはB細胞にIgE型の抗体を出させる2型ヘルパーT細胞(Th2)です。

 Igとは抗体の別名である免疫グロブリンを省略した言葉です。

 抗体は、これまで見てきたようにY字型をしたタンパク質なのですが、抗原に結合しないしっぽの部分の形によってIgG型・IgA型・IgM型・IgD型・IgE型の5つのクラスに分けられます。

 なかでもIgE型の抗体は気管支喘息や花粉症といったⅠ型アレルギーを引き起こすタイプの抗体です(一般的にアレルギーはⅠ~Ⅳ型に分けられます)。
















by sinsendou | 2018-02-23 00:00 | 免疫①~

免疫 その143 バランスの乱れによる病気 その2

免疫 その143 
バランスの乱れによる病気 
その2


 免疫反応は、弱すぎても強すぎてもいけないのです。

 毎年この時期に多くの人たちを悩ませる花粉症は、本来なら私たちにとってまったく無害であるはずの花粉に対して免疫担当細胞たちが反応し過ぎることで「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」などが起こる病気です。

 花粉やホコリといった本来無害なものに対して過剰に免疫反応が起こってしまい、結果的にはからだに危害を与えてしまう病態をアレルギーといいます。

 アレルギーという言葉はギリシャ語のアロス(変わる)とエルゴン(力、反応)という言葉を組み合わせてできた造語で「本来なら疫を免れるはずの免疫反応が、かえって有害な反応に変わる」という意味合いが込められています。

 私たちのまわりの空気中には、ホコリやダニ、ウィルスなどが飛び交っています。

 たとえば、ダニがホコリと一緒に気管に侵入したと考えてみます。

 ダニは「私」にとって異物ですから、マクロファージやB細胞に捕えられて消化(断片化)されます。

 そしてダニの断片がヘルパーT細胞に提示されると、ヘルパーT細胞からマクロファージやB細胞に差し入れ分子(サイトカイン)を放出して刺激を与えます。
















by sinsendou | 2018-02-16 00:00 | 免疫①~

免疫 その142 バランスの乱れによる病気 その1

免疫 その142
バランスの乱れによる病気 
その1


 60兆個もの細胞たちでできている私たちのからだは、まるで細胞と細胞とが作り上げる社会のようなものです。

 免疫反応という現象をのぞいてみても、司令官細胞やさまざまな実働部隊細胞たちがお互いにあたかも会話をしているかのように相互関係を結んでいるのでした。

 ところが、細胞たちのバランスのとれた相互の関係が崩れてしまうと、さまざまな病的な事態が発生してしまいます。

 たとえば免疫反応の司令官であるヘルパーT細胞の力が弱ってしまうと、ほかの実働部隊の細胞たちは働けなくなってしまいます。

 その典型な例がエイズです。

 エイズウィルスは、数ある免疫担当細胞の中でヘルパーT細胞を狙って殺すのですが、ヘルパーT細胞は免疫反応の司令官なので、結局、免疫反応の全体が犯されてしまうことになるのです。

 また、免疫反応にブレーキをかけるサプレッサーT細胞の働きがなんらかの原因で弱まってしまうと、いつまでもだらだらと免疫反応が続いてしまいます。

 アレルギーや自己免疫疾患などの多くの病気は、免疫反応の行きすぎで起こる病気です。
















by sinsendou | 2018-02-09 00:00 | 免疫①~

免疫 その141 妊娠という壮大な劇 その2

免疫 その141 
妊娠という壮大な劇 その2


 ところが胎児にとって難関はまだあります。

 クラスⅠMHC分子を隠してしまった細胞は、今度はナチュラルキラー細胞(NK細胞)という殺し屋細胞ににらまれてしまうのです。

 ナチュラルキラー細胞はリンパ球の仲間で血液中を巡回し、クラスⅠMHC分子を持たない細胞を攻撃するので、クラスⅠMHC分子を隠してしまった細胞は攻撃の対象となります。

 そこで胎児は、隠していた両親由来のクラスⅠMHC分史の代わりに、HLA‐Gという人類共通のクラスⅠMHC分子を表面に出してナチュラルキラー細胞からの攻撃をまぬがれるのです。

 まさに細胞と細胞のせめぎ合いです。

 その他にも、胎児の細胞からは母親の免疫担当細胞を邪魔する物質が放出されます。

 妊娠という現象はこうした二重三重の作戦によって非自己である胎児を排除することがないように免疫系から守っているのです。

 「自己」への寛容、または胎児への寛容という積極的な行動に思いをはせる時、「自己の維持」あるいは「妊娠の維持」という現象が決して当たり前な現象ではなく、ほとんど奇跡といってよいくらい巧妙なダイナミックな生命活動であることに気付くのです。















いまこの一瞬にも、すべての方に幸せが訪れています。
だから、天国言葉をあなたに…。
「愛しています・ついてる・うれしい・楽しい・幸せ・感謝しています・ありがとう・許します。」

by sinsendou | 2018-01-26 00:00 | 免疫①~

免疫 その140 妊娠という壮大な劇 その1

免疫 その140 
妊娠という壮大な劇 その1


 これまで「自分」の成分に対して免疫反応が起こらないための二重三重の作戦をお話してきました。

 ある成分に対して免疫反応が“あえて”起こらない現象を免疫学的寛容というのでした。

 そして「自分」に対して免疫は寛容であって、「自分でないもの」に対しては寛容でないと信じられていました。

 ところが、実は「自分でないもの」に対して免疫反応が“あえて”起こらないということがあるのです。

 それは妊娠という現象です。

 そもそも、胎児の細胞の表面に出ているクラスⅠMHC分子の半分は母親に由来するものですが、残りの半分は父親に由来します。

 父親に由来するクラスⅠMHC分子は母親にとって「非自己」となるので、母親の免疫担当細胞によって攻撃されてしまう可能性があります。

 そこで胎児は父親のクラスⅠMHC分子をごっそり丸ごと隠してしまい、母親のキラーT細胞からの攻撃をまぬがれるのです。















いまこの一瞬にも、すべての方に幸せが訪れています。
だから、天国言葉をあなたに…。
「愛しています・ついてる・うれしい・楽しい・幸せ・感謝しています・ありがとう・許します。」

by sinsendou | 2018-01-19 00:00 | 免疫①~



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