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カテゴリ:免疫①~( 191 )

免疫 その179 免疫担当細胞の生い立ち その3

免疫 その179

免疫担当細胞の生い立ち その3

 感動的な音楽の多くはまず単純な主題から始まり、その主題からさまざまな特徴をもったメロディーが生まれ、やがてそのメロディーが対話をしたり解け合ったりしながら1つの美しい全体が出来上がるのです。

 先ほどお話した“たまたま出会い”ということに注目してみましょう。

 造血幹細胞が少し成長したリンパ球っぽい細胞、すなわち未熟リンパ球は“たまたま”慈愛深い骨髄ストローマ細胞という細胞に出会うと、滋養の接着や滋養のサイトカインをもらいながらB細胞になります。
















by sinsendou | 2018-12-21 00:00 | 免疫①~

免疫 その178 免疫担当細胞の生い立ち その2

免疫 その178

免疫担当細胞の生い立ち その2

 そもそも私たちのからだの約60兆個の細胞は、受精卵という個性に乏しい単純な細胞に由来するのでした。

 受精卵が分裂を繰り返すことで生まれた細胞たちは、やがて心臓の細胞や神経の細胞といった個性豊かな細胞たちに育っていき、そしてそれらが相互関係を結ぶことで私たちの「からだ」が出来上がるのです。

 いわばそれは音楽に似ています。
















by sinsendou | 2018-12-14 00:00 | 免疫①~

免疫 その177 免疫担当細胞の生い立ち その1

免疫 その177

免疫担当細胞の生い立ち その1

 免疫の司令塔であるヘルパーT細胞、あるいは実働部隊であるマクロファージやB細胞、そしてキラーT細胞、これらの個性豊かな細胞たちによって免疫のドラマが繰り広げられる訳ですが、彼らの先祖をたどると実は共通の赤ちゃん細胞にたどりつきます。

 それは造血幹細胞という単純で個性のない細胞です。

 この赤ちゃん細胞は骨髄にいます。

 造血幹細胞が分裂してできた細胞は、やがて“たまたま”出会った環境の影響を受けながら、だんだんとリンパ球らしい細胞(未熟リンパ球)やそれ以外の細胞(骨髄系前駆細胞)に成長していき、未熟リンパ球は将来T細胞かB細胞になり、骨髄系前駆細胞はマクロファージかその他の免疫戦士細胞(好中球や好酸球など)になります。
















by sinsendou | 2018-12-07 00:00 | 免疫①~

免疫 その176 免疫反応を根底から破壊するウィルス その4

免疫 その176 

免疫反応を根底から破壊するウィルス その4

 なぜなら、ウィルスは取りついた宿主の細胞の中でしか生きることができないので、宿主を殺してしまえばエイズウィルス自身も増えるチャンスを失うからです。

 ですから、何年も宿主を殺さない状態(無症状状態)を保ちながら、じわじわと増えつつ、その間に性交渉などを介して次の宿主に伝播させるのです。

 この極悪非道なウィルスに対するワクチンやさまざまな薬物が開発されてはいるものの、いまだに特効薬と呼べるものはありません。

 それは、ウィルスが自身のタンパク質をめまぐるしく変化させて変身し、抗体や薬剤からまぬがれるからです。

 タンパク質の設計図を遺伝子といいますが、エイズウィルスは遺伝子をめまぐるしく変化させ、タンパク質の形を変えていきます。

 そのスピードに私たちの免疫担当細胞や薬の開発が追いついていかないのです。

 人類がこのウィルスを克服する日はいつになることでしょうか。
















by sinsendou | 2018-11-30 00:00 | 免疫①~

免疫 その175 免疫反応を根底から破壊するウィルス その3

免疫 その175 

免疫反応を根底から破壊するウィルス その3

 例えば、体の中にカビが侵入してくると、B細胞がカビを捕まえてヘルパーT細胞に助けを求めるのですが、ヘルパーT細胞はすでに死んでしまっているので助けられません。

 そのためにB細胞は何も出来ないのでカビはどんどん侵入し続けます。

 また、ウィルスが感染した細胞を殺してくれるキラーT細胞は、ヘルパーT細胞の指令がなければ眠ったままなので、ウィルスはどんどん繁殖してしまうのです。

 これがエイズの恐ろしさです!!

 免疫担当細胞にはB細胞やキラーT細胞などのさまざまな細胞がいるわけですが、エイザウィルスは一番肝心かなめのヘルパーT細胞を狙うというずる賢さがあり、さらには宿主であるヒトに感染してからも、すぐその宿主を殺すことはありません。
















by sinsendou | 2018-11-23 00:00 | 免疫①~

免疫 その174 免疫反応を根底から破壊するウィルス その2

免疫 その174 

免疫反応を根底から破壊するウィルス その2

 免疫担当細胞にはキラーT細胞やB細胞やマクラファージなどさまざまな細胞があるわけですが、エイズウィルスは免疫反応の司令官ヘルパーT細胞を狙って襲いかかります。

 胸腺学校を卒業したヘルパーT細胞にはCD4分子という目印が刻印されているという事を覚えていますか?(29.12.8 ブログ参照)

 エイズウィルスはヘルパーT細胞の目印であるCD4分子にくっついて、ヘルパーT細胞の中に侵入します。

 そして細胞の中でじわじわと増えて、やがてヘルパーT細胞を殺して、また次のヘルパーT細胞をめがけて旅立ちます。

 かくして司令官を失った免疫担当細胞たちは、途方に暮れるばかりで何も出来なくなってしまいます。
















by sinsendou | 2018-11-16 00:00 | 免疫①~

免疫 その173 免疫反応を根底から破壊するウィルス その1

免疫 その173

免疫反応を根底から破壊するウィルス その1  

 17世紀から18世紀にかけて西欧で猛威をふるった天然痘ですが、1980年に全世界天然痘根絶宣言がWHOによって発表され、19世紀末にパスツールによって洗練化された形に開発されたワクチン療法によって根絶されました。

 それはワクチンを武器にとった人類の勝利とさえ謳われました。

 しかし、天然痘根絶宣言の翌年の1981年、大変皮肉なことにワクチンでは全く太刀打ちができない病気がはじめて報告されました。

 それは『エイズ』という病気です。

 エイズは後天性免疫不全症候群という英語の頭文字をとって略した言葉(acquired immune-deficiency syndrome;AIDS)です。

 エイズの原因はエイズウィルスという病原微生物ですが、この病原微生物は免疫反応を根底から破壊してしまうのです。

 具体的にはどういったことでしょうか。

 次回は、「エイズ」についてもう少し詳しく調べてみましょう。
















by sinsendou | 2018-11-09 00:00 | 免疫①~

免疫 その172 免疫でがんは太刀打ちできる? その4

免疫 その172

 免疫でがんは太刀打ちできる? その4

《ナチュラルキラー細胞とは何者ですか?》

 T細胞とB細胞とをあわせてリンパ球といいます。

 最近ナチュラルキラー(NK)細胞というもう1種類のリンパ球が注目を集めています。

 外敵を認識するアンテナを持っている白血球がリンパ球ですが、T細胞がT細胞受容体を、B細胞がB細胞受容体を持っているように、NK細胞はNK細胞受容体を持っているのです。

 ただし、T細胞受容体やB細胞受容体は相手(抗原)と特異的に結合するのに対して、NK細胞受容体は相手を選びません。

 NK細胞はウィルスに感染したての細胞や、生まれたてのがん細胞など相手を選ばず(つまり非特異的に)しかも素早く攻撃する、がん免疫の最前線を担当する細胞です。

 その仕組みはまだ分かっていないことが多いので、今までお話してきた中ではNK細胞は影が薄い存在ですが、何年後かには大きな存在になっていることでしょう。

 ちなみに、ナチュラルキラーの「ナチュラル」には、「非特異的で素早い免疫反応である『先天性免疫反応(自然免疫反応)に関わる』という意味が込められています。
















by sinsendou | 2018-11-02 00:00 | 免疫①~

免疫 その171 免疫でがんは太刀打ちできる? その3

免疫 その171 

免疫でがんは太刀打ちできる? その3


 そして、田町ICクルニックが行っている免疫リンパ球療法です。

 正常人末梢血から分離したリンパ球(白血球)を少数個、ガン患者さんに輸注することにより、からだに本来そなわっている抗がん免疫能を賦活してがんを退縮させる療法です。

 もちろんこれらの治療法だけではがんの完全な排除はできないかもしれません。

 がんが免疫の攻撃をかわす仕組みがまだ完全には解明されていないからです。

 逆にいえば、その仕組みの詳細が解明されれば、より有効な治療法が開発されていくのではないでしょうか。
















by sinsendou | 2018-10-26 00:00 | 免疫①~

免疫 その170 免疫でがんは太刀打ちできる? その2

免疫 その170 

免疫でがんは太刀打ちできる? その2

 あるいは、患者さんのがん細胞をいったんからだの外に取りだして、そのがん細胞に、免疫担当細胞に活力を与える物質を放出させるよう細工をします。

 例えばがん細胞に、免疫担当細胞に活力を与える差し入れ分子(インターロイキン2やインターフェロンガンマ)の設計図(遺伝子)を注入します。

 すると、がん細胞はその設計図を読み取って、差し入れ分子を放出するようになります。

 このような細工を加えたがん細胞を再び患者さんの中に戻せば、免疫担当細胞の力を蘇らせることができるのではないかという治療法。

 この治療法は、免疫担当細胞を刺激する分子の遺伝子を使うので免疫遺伝子治療とも呼ばれ、開発が進められています。















by sinsendou | 2018-10-19 00:00 | 免疫①~



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