中医火神派医案新選 その361
尿路感染――附子理中湯加味 その2
証は虚陽外越に属し、治は温中回陽に宜しく、方は附子理中湯加味を用いる:
炮附子15g、党参30g、肉桂10g、白朮60g、炙甘草30g、乾姜30g。
2剤。
毎日1剤水煎服用。
あらかじめ注意として、尿痛が激しく或は膿が排出するのは、排病反応に属すため慌てる必要はないと言っておく。
1剤を服薬すると、尿道から黄色で粘調な臭い膿性分泌物が排出し、直ぐに来診し尿検、潜血(+)、白血球(++)。
排病反応であるため続けて服用するように伝えた。
尿痛と尿道排膿症状は緩解し、痰も明らかに減少し空腹を感じるようになり、頻繁におならが出るようになった。
上包を2剤継続。
服薬後小便は正常にまで回復し、食欲旺盛、痰も少なくなった。
空腹感を感じ、大便は毎日1~2回形を成し、寝付きも改善した。
前方から肉桂を去り3剤。一切正常、食事睡眠二便共によし。