中医火神派医案新選 その354
12.肛周膿腫――当帰四逆湯合四逆湯 その1
陳某、男、14歳。
三日前から発熱し点滴治療を経て、解熱はしたが肛門周囲に疼痛し、肛門検査:肛門周囲7点くらいが1個3cm×3cmの膿腫あり、紅腫甚だしくはない、圧痛顕著、波動感は明らかでなく、質地は比較的硬く瘘口はない。
現症はひょろひょろした歩き方で、苦痛に満ちた表情、顔色艶がなく、大便は3日もまだない、手足厥寒顕著、舌質淡胖、苔薄白、脈沈細、尺部緊象がある。
証は寒極化熱に属し、治は温陽通経に宜しく、方は当帰四逆湯合四逆湯を用いる。