中医火神派医案新選 その336
“炙甘草を多く用いるとよいところは以下の如く:一つには激しい炎に変わり温煦持久の火となる;二つには薬力が直接下焦に作用することができ、最深の底から寒或は陳寒を外に取り除くことができ、しかもその前に上中焦の寒も除去する;三つには姜附の用量が減少しても薬効は減らないだけでなく反って増える;四つには盲目的に姜附の用量大量に加えそれによって中毒が発生する確率と壮火食気の可能性が減少する;五つには必ずしも附子を先に永く煎じる必要はなく、その気を取り又伏火の用があれば時間を省くことができる。”
“四逆湯がもし甘草を使わず、即ち附子・乾姜の大熱辛散で升騰し外透すれば、ただ回陽ができないばかりでなく反って元気を駆逐してしまい、悪者を助け悪事の手伝いをする嫌なことになる!
もし少し用いてまたはさらに加えることができれば元陽は煩熱の症を外脱する。