免疫 その163
ガン細胞の正体 その1
免疫とは、古くから疫病の苦痛を免れるためのしくみと考えられてきました。
しかし、免疫は花粉のような無害なものをなぜムキになって攻撃することも(アレルギー)あれば、自分の体を攻撃してしまうことも(自己免疫)あるのでした。
このように免疫は疫を免れるどころか、逆にからだを痛めてしまうことがあるのですが、さらに困ったことには本当に排除して欲しい異物に対しては、免疫はかえって無力になってしまうこともあるのです。
その異物とは「ガン細胞」のことです。
免疫がガン細胞という本当に排除すべき異物を、なぜ見落としてしまうのでしょうか?
次回からはそれについて考えてみましょう。