免疫 その159
関節リウマチ その5
2.慢性炎症
リウマチは関節の滑膜が熱と痛みを持って腫れあがる痛い病気です。
滑膜が腫れるのは、毛細血管から細胞やタンパク質が血管の外にしみ出るからです。
そして痛むのは、様々な細胞たちが痛みを伝える分子を放出するからです。
病気の原因のすべてが明らかではないにしても、リウマチの滑膜ではだらだらと関節を痛める炎症が持続するのです。
炎症の過程にはマクロファージによく似た滑膜細胞が放出する差し入れ分子、すなわちサイトカインが深く関わっています。
なかでも炎症を起こさせるものを、炎症性サイトカインと呼ばれ、インターロイキン1、6、8やTNF-α(腫瘍壊死因子)などがあります。
例えば、インターロイキン1やTNF-αは毛細血管を裏打ちする血管内皮細胞に働きかけて接着分子を細胞の表面に出させます。
すると、炎症性白血球がその接着分子に結合するので炎症の場所へ侵入しやすくなります。