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中医火神派医案新選 その318

中医火神派医案新選 その318

17.更年期抑鬱症――潜陽封髄丹加紫石英・霊磁石・山楂

 劉某、女、55歳、退職工。

 患者は煩躁・不眠・精神不振や情緒不安定が数年、良くなったり悪くなったりで、診断は更年期精神抑鬱症であり、長期間安定剤類薬物を服用しても病状は不安定で、最近はさらに酷くなってきた。
 
 現症:日中は煩躁不安と陣発性の烘熱発汗、畏寒四肢冷え、情緒定まらず喜怒異常で毎晩不眠、舌淡苔白水滑、脈沈細無力。

 証は腎陽毀損、虚陽上越に属す。治は温陽潜陽に宜しく、方は潜陽封髄丹加味を用いる:
 制附子60g(先煎2時間)、砂仁15g、亀板10g、炙甘草10g、黄柏10g、紫石英30g、霊磁石30g、山楂20g。

 3剤を水煎し毎日1剤服す。

 服薬後、病人は良好となって情緒安定し、夜も熟睡できるようになり、食欲も少しでてきたので原薬が有効であると判断し、更に5剤進めた。

 情緒はまた一歩改善して精神はとても良くなって、睡眠も正常で食欲も増加したので、又5剤進め治療効果を強めた。

 一年後に訪れるも病状は安定していた。

 注釈:女性の更年期について、《内経》では“天癸竭”と言っている。天癸とは腎精のことで、実際には陰陽共に虚してしかも陽虚の方が著しい。鄭欽安はかつて次のように述べた:“陽は陰これを主どるなり。”更年期は陰陽両虚といえども陽虚が著しく、日中に陽気が毀損すると正常に運行できず陰と相争する、故に煩躁不安となる;夜はすなわち虚によって入陰しにくくなり、陰陽が順接できず、故に眠りに就くことが難しくなる。治は潜陽封髄丹加黄柏・紫石英・霊磁石を用い、以って相火を清して潜陽を温め助陽潜鎮するので、服せば良い効果がある。最近では多くのこの類の病例を治療して、どれも良好な効果を収めている。















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by sinsendou | 2018-05-14 00:00 | 中医火神派医案新選①~
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