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中医火神派医案新選 その310

中医火神派医案新選 その310

10.心動過緩――補坎益離丹加減


 孔某、女、57歳、職工を休職中。

 病を患い孔総合へ行って数年治療したが緩解できず、最近数年は更年期と閉経によって病状が酷くなった。

 かつて各級医院で治療してもらったが顕著な改善はなかった。

 心電図検査:心拍数45回/分。

 現在の症状:動悸と胸悶、四肢は冷たく寒がり、時に洪熱で汗が出て、煩躁不安し、夢多く寝られず、気力がなく呼吸が頻繁で、話すことさえ億劫で労働に耐えられない、舌胖大で舌辺に歯根あり、脈沈遅で無力。

 証は心腎陽虚と虚陽上越に属し、治法は温腎助心と鎮潜活血に宜しく、処方は鄭欽安の補坎益離丹加減を用いる:
 附子30g(先煎2時間)、肉桂10g、炙甘草10g、紅参10g、生竜骨30g、生牡蠣30g、三七10g、霊磁石30g、紫石英30g、乾姜30g。

 6剤を水煎して毎日1剤服す。

 再診時に、病人は10年近くこれほどの好転はないと言い、動悸や胸悶は消失、体重増加、洪熱発汗も消失、不眠も好転したが睡眠の質量は以前と比べて劣る、心電図報告:心拍数62回/分。原方が有効なのでさらに6剤服用させ、治療効果を強固にした。

 注釈:患者は心臓病に不安な病歴があり、加えて天癸が既に尽き、腎陽毀損して心陽は助けがなく、心腎陽衰したので病状は酷くなった。鄭欽安の補坎益離丹(附子・肉桂・乾姜・炙甘草・蛤粉)はこの目的のために設計された一方d、補坎の者には補腎陽なり;益離の者には心火を益するなり;腎火が旺盛になれば心火も自ずから旺盛となる、これが補坎益離の方意である。鄭氏の方薬上では、三七を加えることによって活血化瘀し、磁石・紫石英を加えることで虚陽上越を鎮潜する;同時に人参を加え益気助陽し、症に対する方薬の対応が極めて緊密で効果がある。
















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by sinsendou | 2018-03-05 00:00 | 中医火神派医案新選①~
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