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中医火神派医案新選 その159

中医火神派医案新選 その159

17.消渇――理中湯/人参養栄湯

 陳某、46歳。

 始めは傷寒を患い治りきらず、その後また傷食吐瀉したが、自らの健康な体を頼りにしていて、かつて医者に罹ったことがなかった。

 激しくなったので鄒君を招き診療をうけ、葛根桂枝湯か神曲・楂肉の類を服し、表は解けたが嘔吐泄瀉は治らなかった。

 又不換金正気散の温中止嘔を処方し、寛脹消食としたが嘔吐泄瀉は止めることができなかった。

 又口渇と多尿に転じ回数が頻繁になったので、改めて人参白虎湯・甘露飲・六味地黄湯等を試したが、半月経っても改善せず段々と痩せてきて、精神は疲労し食欲もなくなってきて、床に伏せって起き上がることもできなくなった。

 患者は枯れ枝の様に痩せ細っていて、目には爛々と力のある輝きがあるが、顔と唇には艶がなく、舌は胖潤で白い、脈は微かで無力、渇きも尿も無く一回飲むと一回排尿し、小便は清長で尿の表面に油脂は見られない。

 おそらく病が始まり傷寒によって吐瀉を起こして、営衛が傷ついたので陰液もまた棄損し、吐瀉は脾を傷つけ中焦の運化が失われ、巡って肺気が下降できなくなり、制約され門が閉ざされる;腎火上昇できず津液は蒸発し、陰陽は分離され上下の交流が失われるので、消渇の証を形成するのである。

 前医は内熱により津液乾燥と考えて、涼潤剤を何度も用いたが、これは標治で本治を知らないためなり。

 本はすなわち脾肺腎の三臓で、脾は燥を喜び湿を嫌う、肺は冷を嫌い降を喜ぶ、腎は温を得て水は昇ることによるので、気化は全てを得ることですなわち無病となる。

 今三臓の機能が動かなければ、水津は上に運ばれずただ下から排泄される、その主要の鍵は肺の宣散や腎の蒸騰にあるのではなく、本当は脾が昇降を失い、水を制御できないためなり。

 もし脾が健運できて津液を輸布できれば、すなわち肺腎の機能もそれにつれて回復し、自然と消渇の患いはなくなる。






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by sinsendou | 2014-07-24 00:00 | 中医火神派医案新選①~
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