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中医火神派医案新選 その74
中医火神派医案新選
その74 14.小便失禁――桂枝附子湯去桂加白朮 史某、男、40歳。房事の後に腎精を排泄し、続けて生冷なものを服したので宿食の内停となり、腹が脹満して不通し激しい疼痛となった。 某医院で九痛丸を投与後、大便瀉下し疼痛は止んだが、小便が不利となった。 続けて桂枝・白芍・牡丹皮・茯苓・澤瀉・甘草各15gを以って投与され、服用後泄瀉は止まったが小便失禁するようになり、1956年8月周氏に診察を依頼した。 症状は体形が痩せ衰え、顔色は暗く艶がない、舌白で津液多く悪寒戦慄し、手足を合わせて丸く縮こまり、立ち上がることができず、小便漏れて滴り止まず筋脈拘急し、脈沈で弱。 これは腎陽の不足で下元が不固となったものである。治法は温腎固脾が宜しく、用いる方は: 白朮・附子・甘草各15g。 一日3剤服用して小便正常となったが、筋脈はまだ拘急している。 原方の白芍15gを加え5剤を服用させると、諸症みな癒える。 評注:房事を行った後に腎精を排泄し、腎陽が傷ついた。 続けて生冷を服用したためさらに陽気が衰微し、温化ができなくなり陰結の証を形成した。 服用した九痛丸は温と攻を兼ねて、陰結を下泄させ微かに陽を下注させる。 三焦の相火が膀胱に下陥して、欝熱が蓄積し転じて“癃閉”の証となる。 続けて小便通利の品を服し、三焦相火の下泄を引き起こし、陽は虚となりこれを固摂する力がなくなり、“虚となればすなわち遺泄は止まらず”を形成した。 陰陽が共に傷つき、筋脈が栄養を失えば筋肉が痙攣する;衛陽が敗泄されれば悪寒戦慄となる。 今尿を止めることが急務であるが、この時大便は硬に変わり小便自利となり、これは津液が滲み出して病は純粋に裏である。 仲景の考えた《金匱要略》で“傷寒八九日、風湿相搏して身体煩疼、一人で寝返りも打てず嘔気や口渇もなく、脈浮虚で渋なる者桂枝附子湯これを主どる。 若し大便硬く小便自利の者、去桂加白朮湯これを主どる”の教えがあり、敗泄した陽を温めて回復し腎陽を内より固めれば、小便はすなわち閉臓となる。 朮附を合わせて用いれば温陽固脾し、芍薬を加えて以って斂陰となし、芍附を合わせて用いれば剛柔相済、温経そして舒筋、故に良効を得る。 下記のインタレストマッチ広告は当ブログとは何の関係もございません。
by sinsendou
| 2013-08-05 00:00
| 中医火神派医案新選①~
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