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中医火神派 李可老中医医案翻訳 その34

李老中医 危急重症難病治療経験
その34

婦人科救急重症、難病医案

一、母乳不足、虚実区別

(一)
水峪村宋香梅、24歳。1983年11月19日幼児保育での乳汁不足につき治療を求め来診。尋ねてみると産後から既に8カ月、まだ生化湯を服用していない。産褥期から今まで、少腹が時々張痛し食欲不振で吐き気を伴い、時に悪漏の様な帯下がある。脈弦渋、顔面に黄褐色の斑があり、舌の右側にも瘀斑があって舌苔膩である。証は産後の悪血が浄化されず、瘀濁が滞留しさらに上攻して吐き気となり、下には則ち悪漏となった。敗血が去らねば新血は産生され難く故に乳は少なくなった。その本を治すには加味生化湯を与える:
益母草・当帰各30g、川芎10g、炙甘草・姜炭・炮甲珠・公丁香・郁金・紅花各10g、桃仁泥・澤蘭叶各12g、黄酒・童便各1杯(混入)2剤。
11月23日前方を服したのち悪漏・瘀血が滞りなく巡り、諸症状は8~9割癒えて乳汁は大幅に増し乳飲み子にとっては十分すぎるほどになった。ただ少腹にまだ張痛があるというので再び原方を2剤服用するように云いつけた。

(二)
内科裴清秀、27歳。1979年冬、産後半月、少腹が痛み悪漏は浄化されず、乳汁の出が不十分でその上胃脘部が張って食事ができない。病歴を尋ねると、元来体は虚弱で長年食が細かったという。産後に生化湯丸を僅かに2日服用しただけ、湯ならば一掃、丸は緩やかである。図りごとをする時に事を省くと反って事を誤る。婦人科で確認すると子宮収縮不良であった、正に生化湯の適応症である。加味生化湯を与える:
益母草・当帰各30g、川芎・桃仁泥・紅花・炙甘草各10g、澤蘭叶・炮甲珠各12g、黒姜15g、胡桃肉4枚、紅糖30g、童便・黄酒各1杯(混入)。
上方を連続3剤服用して諸症状は全て癒えた。食欲は倍増し食事ごとに大きな茶碗で食べるようになった。夜半になると空腹で寝られず、蒸しパンを5両ほど食べやっと寝ることができ、乳汁も溢れるほどになった。百日後には体重が10kgも増加した。

注釈:生化湯は明代末期山西省の名医傅山の遺方で、民間に伝わり数百年、どこの家でも知っている処方で、もっぱら産後を治す理血清宮の名方である。当帰24g、川芎9g、桃仁14粒、炮姜・炙甘草各1.5g、黄酒・童便の7味の生薬から組成される。効能は活血逐瘀、温経止痛である。余は1961年に益母草30g、紅花10g、澤蘭叶12g、生乳霊(炮甲珠粉12g、錦胡桃仁4枚の殻を燃やして中の仁を取りだして紅糖30gを加え、合わせて泥のようになるまで搗きつぶし、薬を服用する前によく咀嚼して服用する)を加えて加味生化湯とした。益母草は味苦・辛、性は微寒、肝経に入り、活血通経利水消腫の要薬である。現代薬理の実験研究では、子宮収縮頻度・幅・緊張度の増強に使うことができ専門薬である。澤蘭叶は味苦辛、性微温、肝・脾経に入り、活血去瘀、行水消腫する。この二薬は相合し産褥期感染の炎症性滲出液を消除するのに有効であるばかりでなく、子宮の弛緩を迅速に復元する。生乳霊は霊石城関の民間助産員の間で一位の秘方である。その処方中の炮甲珠は味腥微咸で性は平、肝胃経に入り良く活血通経し、下乳や消腫排膿する。張錫純氏はこの薬を絶賛し:“走竄の性が行き届き、経絡に徹底し透達することが重要なポイントで、すべての凝血や血聚などみな開くことができる。以って疔瘍を治し直ぐに効き目が現れる。合わせて癥瘕積聚や全身麻痺、心腹疼痛を治すことができる。”この薬は下乳に用いるばかりでなく、その“経絡を透して真っすぐ病所に達する”効能を取りあげ、現代薬理研究においてはさらに白血球を高める作用もあるので、補だけでなく虚実みな宜しい。核桃仁は妙品な食療であり、味甘性温で腎肺大腸経に入り、補腎固精・温肺定喘・養血潤燥する。加味した後の生化湯は原方に比べ更に強力になって、古いものの中から新しくして、縮宮化瘀の効能とともに短期間の内に強壮生乳させることができる。産後すぐにこれを3剤服用すれば、3日以内に子宮は元の様に収縮し乳汁がよく出るようになる。余は産後病を約千例余り治療したが、すべて直ぐに加味生化湯を3剤服用させたものは、産褥感染や乳腺症になったものは一例も発生せず、本湯に出会って婦女免疫力を増強することができ産褥期の急患はいなくなった。

(三)
城関医院王医師の息子の嫁、23歳。1982年11月17日、産後45日。昨日夫婦が大喧嘩をしたため、今朝から乳汁が全然出なくなった。頭は脹痛し左肋骨に陰痛、乳脹、胸悶、イライラして目は充血し顔面は酔っているかのように赤く、口苦、脈沈渋。暴怒傷肝の証で、気機は鬱結化火から肝の疏泄が失調したため乳汁が出なくなった。丹梔逍遥散の小剤に炮甲珠(穿山甲)と郁金の通絡解鬱を加え投与すると、一服服用しただけで乳汁が涌くがごとくになった。二煎は服用しないように云いつけたが、これは苦寒剤によって産後の諸虚の妨げになることを恐れたためである。
一カ月後、患者が又乳の出が悪いと治療を求めた。聞けば脂っこいものや生臭料理の食べ過ぎで明け方に下痢をするという。腰痛倦怠、食欲不振腹張、脈は大で重按で頼りない。証は飲食不節による脾胃の損傷で、脾が健運を失い生化ができなくなった。その上五更瀉は釜底無火であり、著しい脾胃の陽虚が更に一層酷くなった。温腎がふさわしく复腎開合の常を以って中焦が命火の温煦を得て、健運は自から回復し生化ができるようになれば、乳汁は自然に多くなる。三畏湯を与える:
紅参(別に弱火でゆっくり煮る)・霊脂・公丁香・郁金各10g、油桂5g(粉にして冲服)、赤石脂30g、附子10gを3剤。
薬を服用後、早朝の下痢は収まり、食欲増進し乳汁も段々多くなって癒える。      
                             続く

by sinsendou | 2011-09-21 11:19 | 中医火神派①~50
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