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カテゴリ:なかなか治らない咳の漢方①~⑮( 15 )

なかなか治らない咳 その15

肝気犯肺

精神的な抑うつにともなって肝気が鬱し、肝の疎泄が失調して肺に及び、肺の気の粛降を阻害して上逆させ、咳を発生させる病態です。

精神的ストレスによって起こされる神経性の咳の発作に相当し、緊張や激しい怒り、精神的重圧や心労などがひきがねになって発作がひきおこされます。

症状としては、憂うつ感やイライラ、怒りっぽい、胸脇部が張って苦しいなどの肝気鬱血の症状があり、情緒の変動や緊張にともなって激しい咳きこみ、切れにくい痰、甚だしいと痰に血が混じったり、胸苦しい、胸痛などの発作が生じます。

治法は、精神的緊張をやわらげ自律神経系を調節して肝の疎泄を正常化し、痰を除いて咳を止める《疎肝解鬱・化痰止咳》を行います。

処方は、加味逍遥散合半夏厚朴湯がいいでしょう。
                           なかなか治らない咳 終わり
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ハイビスカスの花
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by sinsendou | 2007-06-24 13:44 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その14

水飲犯肺

先天的に虚弱であったり、老化や慢性病によって体力の消耗が原因で、脾による水分代謝あるいは腎による水液の気化作用がよわり、体内に停滞した水湿が水飲となって、その水飲が三焦を流れて肺にまで上昇し、肺気の働きである宣発と粛降作用を阻滞した病態です。

エネルギー代謝の低下と機能衰弱にともなって水分の代謝も悪化し、水飲が肺や気道に滲みだしてきて呼吸を阻害するために生じる咳に相当します。

症状は、慢性の咳、うすい多量の痰、甚だしいと呼吸困難などを起こしたり、つばやよだれが多く手足や背中が冷えたり、水飲のために胸苦るしさや薄い鼻水、白く水っぽい舌苔、脈が沈んで遅かったりします。

また、身体を温めるエネルギーが弱いために寒さや冷えにより咳が誘発されることが多く、風寒襲表によるかぜでは、寒け、鳥肌、頭痛、関節痛などがみられます。

治法は、原因となる水飲を温めて流動させ、利尿によって除き咳を止める《温化水飲・止咳》をおこないます。

主な生薬としては、乾姜・細辛・五味子・半夏・茯苓など。

処方は、苓甘姜味辛夏仁湯を使います。

風寒襲表をともなうときは、去風散寒の麻黄・杏仁・桂枝などのはいった小青竜湯がよいでしょう。
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by sinsendou | 2007-06-15 12:09 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その13

②肺腎陽虚

肺と腎の陽気が衰弱して虚寒が生じ、肺気の虚弱による咳がつづく病態といえます。

主に機能面が衰えて、エネルギー代謝や循環の低下による寒冷症状をともなう状態に相当します。

症状としては、元気のない慢性にくり返す咳、白っぽい塩辛い味のする咳、動くとひどくなる咳など、肺気の虚弱症状と、膝や腰の無力感、強く咳をすると尿漏れしたり、頻繁な夜間尿と冷えや寒さ、さらには元気がなくむくみをともなったり、舌質が淡で水はけが悪いためぼってりしている、水っぽい舌苔、脈は無力で沈んでいるなどの腎陽不足の症状が見られます。

治法は、全身を温めてエネルギー代謝を高め、機能を強めることにより咳を止める 《温補肺腎・止咳》を行います。

処方は、八味地黄丸に五味子・補骨脂を加えたものをつかいます。
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by sinsendou | 2007-06-06 12:55 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その12

肺腎両虚

老化や慢性病などの消耗により、肺だけでなく人の体の根源物質といわれる腎精までも消耗してしまった病態です。

前項の肺虚が持続して腎に及んだり、腎虚から肺へ波及することにより起こります。

①肺腎陰虚

肺と腎の基礎物質である陰液が消耗することにより虚熱が生じ、潤いのない肺陰虚の咳がつづく病態といえます。

主に物質面がおとろえて栄養状態が悪化しているので脱水状態をともなって、さらに異化作用が増強することによって一時的な興奮や熱症状を呈する状態に相当します。

よく結核や慢性の気管支炎など炎症性疾患で多くみられます。

症状としては、慢性に反復するため咳や痰は少ないが、痰に血が混じったり甚だしいと喀血などの肺陰虚の症状と、腰や膝がだるく力がはいらないとか、頭のふらつきや耳鳴り、聴力減退、寝汗、手足のほてり、舌質が深紅で乾燥し苔が少ない、脈が細くて速いなどの腎陰虚の虚熱の症状がともないます。

治法としては、腎精を補いながら肺を滋潤することにより咳を止める《滋腎潤肺・止咳》を行います。

主な生薬は、補腎益精の生地黄・熟地黄・山薬・三茱萸、滋補肺陰の天門冬・麦門冬・百合などがあります。

処方は、八仙長寿丸(麦味地黄丸)・百合固金湯など。
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                                   つづく
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by sinsendou | 2007-05-28 10:48 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その11

③肺気陰両虚

今までお話したことと同じ原因で肺気虚と肺陰虚の両方が同時に見られる病態で、単純な肺気虚や肺陰虚よりもこの病態のほうが一般的です。

気(機能)は陰血(物質)をもとに生まれ、陰血は気によって生成され運ばれるので、一方の不足が次第にもう一方の不足をひきおこすからです。

症状は、慢性にくり返すむせるような咳や痰が少ないなどの肺陰虚の症状に、息切れや元気不足・疲れやすいなどの肺気虚の両方の症状をともないます。

治法は、肺の機能を高めると同時に滋潤と栄養を与えることで弱った機能を正常化する《益気滋陰・補肺》を行います。

主な生薬は、人参・五味子・麦門冬など。

処方は、三つの生薬から一文字ずつとった『麦味参』がいいでしょう。
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by sinsendou | 2007-05-19 11:56 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その10

②肺陰虚

長期間にわたる炎症や慢性病、老化による消耗などで、肺の潤いである陰液が消耗したために肺気の粛降ができなくなって上逆し、咳が慢性につづく病態です。

水分不足や栄養不良などにより気道の分泌が低下して粘膜が滋潤されなくなり、少しの刺激でも咳がでやすくなり、その咳が刺激となってさらに咳が生じるという状態に相当します。

症状は、むせるような咳が慢性的に繰り返し出て、咽の乾燥感やいがらっぽい刺激感があり、潤いが少ないため痰は出ないかあるいは粘調で少量、ときに血が混じり、口の乾燥・舌質が紅く乾燥・舌苔は少ない・脈は細くて速いなどの症状がみられます。

治法としては、潤し栄養を与えることによって肺の機能を回復させ、咳を止める《滋陰潤肺・止咳》を行います。

処方は、麦門冬湯を使います。
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by sinsendou | 2007-05-10 12:28 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その9

肺虚

老化や慢性病、熱病などによる体力の消耗で、肺の機能や物質が不足した状態。

①肺気虚

慢性病や老化などにより肺気が衰弱したり、脾虚生痰による痰濁の阻滞が続いて肺気が次第に衰え、肺気が不足して肺の粛降が充分にできないために上逆し、咳が慢性に続く病態です。

また、咳が続くことによりさらに肺気が虚し、肺気が不足することで咳がひどくなるという悪循環にもおちいります。

症状は、慢性に反復する無力な咳で、痰が多く、動くと咳が増強し、疲れやすく無力感や息切れ、声が小さくものをいうのもおっくうであったり、汗をかきやすく風邪も引きやすい、舌質が痰・脈が弱いなどの症状がみられます。

治法は、機能を高めて肺の粛降を回復させ、咳を止めて肺気の消耗を防止する《益気補肺・止咳》を行います。

処方は、補肺湯衛益顆粒(玉屏風散)などがよいでしょう。
                                         つづく
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by sinsendou | 2007-04-26 10:35 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その8

③ 痰熱阻肺

痰が鬱積して化熱したり、もともと痰をもつ人が熱病にかかって化熱したり、肺熱が長期にわたったため熱が水液を濃縮して痰を生じたり、精神的ストレスで気鬱化火するとともに水液の停留をひきおこして痰が化熱するといった、さまざまな要因で痰熱が形成されて肺気を阻滞し、咳が続く病態です。

痰が気道の通過を阻害するとともに、軽度の炎症をともなった状態に相当します。

かなりよくみられる病態といえます。

西洋医学的には消炎酵素剤・抗生物質などがよく用いられますが、主に内因性の熱(炎症)と痰であるために効果はあまりなく、逆に薬物が消化器系である脾胃の働きを損傷して、さらに内因性の痰を生じやすくすることから、多くは逆効果になります。

症状としては、長期に反復する咳・黄色く粘調な切れにくい痰や胸苦しさ、胸痛などのほか、口が粘る・口が苦い・咽痛・からだがだるい・腹満・黄色くべっとりした舌苔などがみられます。

さらに長期化すると熱によって陰液が消耗し・乾いた咳や非常に粘調な痰・のどの渇き・鼻や咽の乾燥・しわがれ声・黄色くべっとりして少ない舌苔など、肺陰虚の病態が混在することになります。

治法は、炎症をしずめ熱を冷まし痰の産生をおさえかつ除去する《清熱化痰》を行います。

清熱化痰作用のある柴陥湯清金化痰湯などを用い、肺陰虚をともなう時は、さらに滋陰作用のある麦門冬・沙参・玄参などをふくむ清肺湯を加えます。
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by sinsendou | 2007-04-17 14:04 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その7

慢性の咳

②脾虚生痰

慢性の咳ではよく見られる型で、慢性病・老化・飲食の不摂生で生じた痰湿の長期化などにより脾胃が損傷を受け、胃腸の機能が低下して水液の運化ができなくなり、停滞して肺に痰を生じた状態にあたります。

症状は、慢性の咳・出しやすい多量の白い痰に、元気がなく息切れしやすい・食欲不振・食べるとお腹が張る・泥状便・むくみ・舌質が淡くぽってりとしている・白い舌苔・脈に力がないなどをともないます。

治法は、脾胃の機能を強めて水液の吸収・運輸を正常化し、痰が産生されないようにする《益気健脾・化痰》を行います。

処方は、香砂六君子湯・参苓白朮散をつかいます。

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by sinsendou | 2007-04-07 13:04 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮

なかなか治らない咳 その6

慢性の咳

外邪との関連は少なく、多くは身体の中からの原因により身体の状態が変化して次第に出現する咳であり、おりにふれて反復したり長期にわたって持続します。

外因重視の西洋医学の治療ではほとんど無効であったり、かえって病状を悪化させる恐れがあります。

Ⅰ 痰濁阻肺

「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」といわれ、からだの水液を運化(吸収・輸送)する脾胃がうまく働かないため、水液が停滞して粘稠な「痰」に変化し、その粘稠な痰が肺に貯留して粛降を阻害し、肺気が上逆して咳を生じる病態です。

からだの中のなんらかの原因によって発生した痰が気道の通過を阻害して引き起こす咳に相当します。

① 痰湿

飲食の不摂生や精神的ストレス、感染症などさまざまな要因により、脾胃の運化が失調したために水液の停滞から痰を生じた病態です。

この状態が長引くと脾気が消耗して脾虚へと移行します。

症状は、白く切れやすい多量の痰や、痰を切るために咳をしたり、胸苦しいなどとともに、腹が張る・むくみ・吐き気・白くべっとりとした舌苔などがみられます。

治法は、停滞した水液を吸収・排泄し、新たに痰を産生させないようにする《燥湿化痰》を行います。

処方は二陳湯・平胃散・半夏厚朴湯がよいでしょう。
                         
                            つづく
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by sinsendou | 2007-03-26 16:39 | なかなか治らない咳の漢方①~⑮



「抗老化」いつまでも若くありたい。それを実現する漢方薬が「鹿茸大補湯」です。   毎週日曜日を定休日とさせていただきます。

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