中医火神派医案新選 その319中医火神派医案新選 その319 18.抑鬱症――潜陽封髄丹加味 劉某、女、40歳、教師。 患者は精神抑鬱症が10年余り続き、情緒低落や夜通し寝付かれず、長期にわたり精神抑鬱症や安定剤などの薬を用いて、薬の常用量を越すほど服用しても、増やしたほど効果がなく苦痛が忍びがたい。 現症状は、情緒低落、寒く四肢冷え、身体はやや太り気味で呼吸は浅く話したがらず、日中はボーとして精彩なく、夜床に入ると頭が冴えて寝られず、夜通し寝がえりを打ち不安、舌淡胖、脈沈細無力。 証は腎陽虚衰と陽気外越に属す。 治は温陽潜鎮に宜しく、方は潜陽封髄丹加味を用いる: 附子30g(先煎2時間)、亀板10g、砂仁10g、炙甘草10g、黄柏10g、紫石英30g、霊磁石30g、石菖蒲20g、甘松10g、山茱茰30g。 3剤を水煎し毎日1剤服す。 服薬後、安静で入眠でき二日目も精神は比較的良好で、これほど良いのは10年来ないほどで、継続し附子を50gまで増やし10剤服用。 連続して上方を2カ月近く服用し停薬観察すると、安静入眠ができかつ二日目も精神はとても良かった。 注釈:不眠は精神抑鬱症の一つの主要な症状であり、長期に鎮静薬を服用するも無効、病人達の畏寒と四肢冷えの症状、この表現は陽虚の症である。日中陽気が昇らねばならないのに昇らず、夜晩に陽気がまさに降りねばならぬときに降りない、陽が陰に入らず外に停留するので入眠できない。潜陽封髄丹は専ら潜納浮陽としての役であるが、その鎮潜の力はやや不足である、故に紫石英・磁石を加えて助け、鎮潜浮陽と陽気潜蔵させると、陰陽交接が自然に回復する。
by sinsendou
| 2018-05-21 10:58
| 中医火神派医案新選①~
|
神仙堂薬局 リンク集
カテゴリ
全体
今注目の話題 漢方 お客様のお喜びの声 季節の養生 病気にならない秘訣①~ 店頭にて がん①~ 免疫①~ 免疫パワーを高める養生法①~⑦ 花粉症対策①~⑥ 目のかゆみ①~⑤ 鼻水・鼻汁①~⑦ 中医学のかぜ治療法①~③ 風邪①~ のどの痛み①~⑦ なかなか治らない咳の漢方①~⑮ 気管支喘息①~21 たかがニキビされどニキビ①~⑤ アトピー・皮膚病①~⑱ 蕁麻疹①~⑯ 皮膚掻痒症①~⑥ 掌蹠膿疱症①~⑦ こころの病①~⑮ 高血圧①~⑨ 慢性疲労①~⑲ 不眠症①~⑪ めまい①~⑫ 耳鳴り①~⑳ 頭痛①~⑫ 肩こり①~⑤ 胸の痛みと心臓病①~⑮ 胃腸病 ①~⑰ 食欲不振①~⑬ 胃の痛み①~⑱ 胃のつかえ①~⑬ 腹痛①~⑬ 便秘①~⑧ 身近な病気 下痢①~⑨ 腰痛①~25 ひざの痛み①~⑪ 痛風①~③ 肥満①~④ 腎の働きと病気①~⑱ こじらせると厄介な膀胱炎①~⑩ 頻尿①~⑩ 排尿困難①~⑦ 相談しにくい夜尿症①~⑥ 冷え性①~⑨ 不妊①~⑧ 子宝の知恵 ①~⑯ 月経痛①~⑦ 月経不順①~⑲ 更年期障害①~⑮ からだと健康①~ 中医火神派①~50 中医火神派医案新選①~ 麗しの島 台湾①~487 北海道の旅①~40 京都の旅①~74 神戸の旅①~⑯ 西九州浪漫紀行①~⑳ 沖縄の旅①~40 ハワイ旅行①~45 大塚国際美術館 ぶらり横浜 ①~ 鎌倉散歩①~⑬ 青背魚精 深海鮫スクアレン 深海鮫スクアレンプラスDHA&EPA 養脳精 スーパーナットーゲン プラゲンΣ 胎盤素 スーパー酵素113 おすすめの本①~ 我が家の人気者①~ その他 以前の記事
2023年 12月
2021年 06月 2020年 11月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 more... フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||