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中医火神派医案新選  その76

中医火神派医案新選
その76


  1.慢性気管支炎合併肺気腫――四逆湯合六君子湯加減

 呉某、男、54歳。1978年12月28日来診。

 喘咳8年、今回の発作は一月余り続き、自覚症状は口鼻から火が出る様で口苦口乾し、口渇して冷飲を喜び、激しい咳と多くの痰がでて、痰は濁った黄色で毎日百口以上痰を吐きだし、少しでも動くと口を張って肩で息をして、夜も咳喘のため横になることもできず、肌膚の発熱と自汗の滴りそして手足心煩、舌質は淡、苔薄白で潤、脈象は細弱。

 西医診断は慢性気管支炎合併肺気腫であった。

 この証は肺腎陰虚に似ているが、しかし舌脈はどちらも陽虚の証である。

 おそらく咳喘が長期に亘ったので肺病が腎にまで及び、腎陽が衰え虚陽上浮となった、故に口鼻が火が出る様になり;口苦口乾は、虚火が胃に浮遊したため、故に冷飲が気持ち良い;陽虚で水があふれ出し、肺が水に浸かり、虚火はその津液を焼いたために、痰量が多く黄色となった;痰が気管を塞ぎ肺の宣粛が失われ、腎の摂納さえも失われれば、咳喘気逆となる;陰盛陽浮ゆえに肌膚発熱と手足心煩し、陽虚すなわち衛気が不固、故に自汗で滴る。治法は健脾化痰と温腎納気が宜しく、処方は:

  附子25g、乾姜10g、党参15g、蒼朮・白朮各15g、茯苓15g、陳皮10g、半夏10g、補骨脂15g、菟絲子15g、皂莢10g、椒目10g、白芥子10g、甘草3g。

 薬を3剤服用し咳喘吐痰は基本的に消失し、残りの症も悉く癒えた。

 上方から皂莢・椒目・白芥子・蒼朮を去り、枸杞子12g、炒苑子12g、杏仁12g、款冬花15g、紫苑15gを加え調理し安らかとなった。




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by sinsendou | 2013-08-19 00:00 | 中医火神派医案新選①~
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